トップ 松岡泰輔のフォトニュース 「中国・北朝鮮・ロシアと日米同盟・・」・・手嶋龍一外交ジャーナリスト
松岡泰輔のフォトニュースPhoto News

「中国・北朝鮮・ロシアと日米同盟・・」・・手嶋龍一外交ジャーナリスト

2017年9月12日(火)

 外交ジャーナリストの手嶋龍一さんは9月11日、熊本市中央区のホテル日航熊本で「激動の世紀をどう生き抜くか〜中国・北朝鮮・ロシアと日米同盟」と題して講演した。
 これは熊本第一信金主催の感謝の集いで講演したもの。手嶋龍一さんは北海道出身、慶応大学経済学部卒。NHK政治部記者―ワシントン特派員、ドイツのボン支局長、ワシントン支局長(8年間)などを経て、2005年NHKから独立し、現在外交ジャーナリスト。手嶋龍一さんは「今日は、中国を経て、韓国のソウルから帰って来たばかり」と切り出し、「北朝鮮は8月29日に弾道ミサイルを発射し、日本列島を越えて太平洋に落下させた。9月3日には6回目の核実験を行った。北朝鮮をめぐって東アジアは緊迫した情勢にある。そして、日本の安全保障の在り方が問われている」などと語った。「こうした中、韓国は北朝鮮に対して融和姿勢と取っている。中国は北朝鮮のキム・ジョンウンに怒っているが、石油の全面禁輸には慎重な姿勢。中国の安全保障から苦しい立場。ロシアも禁輸には慎重。プーチン大統領は一筋縄ではいかない人物。アメリカのトランプ大統領は”北朝鮮の挑発は容認しない”と言っているが、マティス国防長官はじめ、軍は伝家の宝刀(軍事力)を抜く兆候がない」。 
 続いて、手嶋さんは「世界の情勢は弱体化する超大国・アメリカと新興の大国・中国の構図。南シナ海では中国が着々と実行支配を進めている。米中の緊張が高まっている。そして、日米同盟があるが、東アジアは危機が埋もれている。また、米中関係は台湾問題が重要。何があっても台湾海峡で危機をつくってはならない」と台湾問題の重要性を強調した。

「北朝鮮をめぐって東アジア情勢が緊迫」と語る手嶋さん
手嶋龍一さんの講演を真剣に聴く約500人の出席者
会場の中に入って熱心に講演する手嶋龍一さん
「上海コミュニケ・台湾条項」のスライド説明