トップ フォトニュース 学部・大学院生1035人が巣立つ・・・熊本学園大学
フォトニュースPhoto News

学部・大学院生1035人が巣立つ・・・熊本学園大学

2017年3月25日(土)

 熊本学園大学(熊本市中央区大江2丁目、幸田亮一学長)は3月23日、熊本市中央区の熊本県立劇場コンサートホールで平成28年度の卒業(学位記授与)式を開いた。今年度の卒業生は商学部、経済学部、外国語学部、社会福祉学部の982人と大学院の53人、合計1035人だった。
 また、同大学は、昨年4月の熊本地震で阿蘇大橋の崩落に巻き込まれて亡くなった、当時22歳で経済学部4年生だった大和晃さんに対して、特別学位を授与することを決定し、父・大和卓也さんと母・忍さんが式典に出席した。
 式典では、はじめに大和晃さんと熊本地震の犠牲者に対して黙とうがささげられた。続いて学生歌を出席者全員で斉唱したあと、幸田学長がそれぞれの学部の代表者に学位記を授与した。幸田学長は「学生生活最後の年が始まってすぐの大地震、窮屈な学習環境を余儀なくされ、就職活動を続けながらボランティアをがんばった学生も多く、頭が下がる思いです。いよいよ社会に出ていくなか、今後、予想できない事態が待ち構えているかもしれません。にっちもさっちもいかない状態の時は家族や友人に相談することも方策ですが、母校を訪ねることも選択肢の一つに入れておいてください。新しい時代に、それぞれの地域で皆さんが元気に活躍することを心より願っています」などと式辞を述べた。続いて、目黒純一理事長は「皆さんがこれから進む社会はこれまでとは違った厳しい環境のもとにあります。それは不透明さが一層増した社会、しかし、皆さんはこの学び舎で人生を生き抜く力を学んだはずです。頭と身体を使って、一度っきりの人生を大きく羽ばたいてください」などとあいさつした。その後、来賓を代表して、同大学同窓会・志文会の梶山春男会長が祝辞を述べ、卒業生を代表して経済学部国際経済学科の井手華妃さんが「今日は盛大な学位授与式を挙行いただき、ありがとうございます。大学4年間の経験や身に付けた教養を糧に、明日から新しい人生に飛び込みます。夢の実現の過程にある選択と行動、人との出会いを大切にし、人生の財産を作り上げるとともに、自分自身も誰かの財産となれる人間でありたい」などと謝辞を述べた。このあと、全員が立ち上がって、「蛍の光」を斉唱した。(宇治野)

会場となった熊本県立劇場入口付近
幸田学長から学部ごとに学位記が授与された
「新しい時代に、それぞれの地域で皆さんが元気に活躍することを心より願っています」と式辞を述べる幸田学長
「生き抜く力を学んだはずです。頭と身体を使って、一度っきりの人生を大きく羽ばたいてください」とあいさつする目黒理事長
「学生と社会人の相違とは何なのか、を整理して、自分の志す目標を明確に偉大なすばらしい人生を戦略的に送ってください」と卒業生を激励する梶山志文会会長
卒業生・修了生を代表して謝辞を述べる経済学部国際経済学科の井手華妃さん
学部生982人と大学院生53人、合計1035人が巣立った
同大学は、友人らに水や食べ物を届けた帰りに本震に遭い阿蘇大橋の崩落に巻き込まれて亡くなった大和晃さんの行動を評価し、特別学位を授与した
式典開始前に報道関係者の取材に応える大和晃さんの父・卓也さんと母・忍さん
式典に参加した大和晃さんの両親