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6千万円かけベトナム北部にハーブ選別工場

2018年1月31日(水)

 ハーブティー・健康茶販売の潟Nマモト敬和(熊本市中央区保田窪2丁目、宮野敬之社長)はベトナム北部のハナム省に現地法人を設立し、1月からハーブ選別加工業務をベトナムへ移管している。投資額は6千万円。
 同社は、関連会社の農業生産法人鞄阿蘇農園(同社長)が南阿蘇村の農園でハーブを生産し、同村の工場で選別・加工・製品化を行っていたが、今回コスト削減を目的に選別加工業務をベトナムに移管したもの。ベトナム進出の理由として、賃金が熊本の10分の1程度でコストを削減でき、人材確保が容易な点があり、より多くの人材を配置することで品質向上にもつなげる狙い。工場は、現地の工業団地にある鉄骨平屋建て、床面積1200uの既存の工場を改修。12人を現地で雇用し、1月中旬から稼働している。商品の原料は日本からベトナムに送り、月間4トンの選別作業を行い、選別後は再輸入し南阿蘇の工場で製品化を行う。選別作業は機械化が難しく、人による手作業で行っており、1人で1キロあたり3時間かかるという。
 昨年12月末、現地法人を設立し、宮野社長が代表に就いた。当面は選別工程のみを行うが、いずれは製品化まで行い、東南アジアなど海外供給の拠点にしたい考え。同社は日本政策金融公庫から「海外展開・事業再編資金」の適用によって1千万円の融資を受け、現地法人の出資金に活用した。
 宮野社長は「3年前からベトナム人の技能実習生を受け入れており、まじめで勤勉なベトナム人の国民性に共感し、ベトナムへの一部業務移管を決めた」と話している。
 同社は2002年創業、07年設立。資本金は800万円。2018年1月期の売上高は5億8千万円。ハーブティー専門店「南阿蘇Tea House」を南阿蘇村、アミュプラザ小倉、福岡パルコなどで7店舗経営するほか、商品は東京、福岡、熊本などの東急ハンズ6店でも取り扱っている。関連会社も含めた従業員は約100人。(宮田)

1月から稼働しているベトナム工場
宮野敬之社長(中央)とベトナム人スタッフ
手作業でハーブの選別を行うベトナム人スタッフ
宮野敬之社長