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「熊本地震震災ミュージアム」整備・・・県

2020年5月29日(金)

 熊本地震から4年。県は熊本地震の記憶や経験、教訓を風化させず、後世に伝承しながら今後の災害に生かす「熊本地震震災ミュージアム」の整備を進めている。
 県内各地に広範囲に出現した断層などの震災遺構とともに、震災の痕跡を残す文化・交流施設など地域の拠点を広域的につなぎ、巡る「回廊形式」のフィールドミュージアムとする構想で、県は市町村と連携を図りながら震災遺構の保存や見学ルート、拠点の整備を段階的に進める。
 同ミュージアムの中核拠点は旧東海大学阿蘇キャンパス(南阿蘇村)と県庁敷地内に建設される県央広域本部・防災センター合築庁舎(仮称)の2カ所。旧東海大学阿蘇キャンパスでは、被災した1号館校舎と地表地震断層を震災遺構として保存。7月中の一般公開を予定している。同キャンパス内のグラウンドには22年度のオープンを目指し、体験・展示施設を新設。社会科見学の児童・生徒や旅行者などが訪れることで、地域振興への寄与も期待されている。詳細はくまもと経済6月号に掲載(甲木)



▲キャンパス全域を貫いた地表地震断層。土地が右横ずれし、その相対的なずれ量は40〜50pに達した
▲熊本地震の本震の際に直下を地震断層が通過し、大きな被害を受けた旧東海大学阿蘇校舎1号館。地表地震断層が見える部分には屋根が設置され、震災遺構とした保存されている(南阿蘇村河陽)
▲旧東海大学阿蘇キャンパス内のグラウンドに新設される体験・展示施設の整備イメージ。22年度のオープン予定(イメージ写真・県提供)