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タイ・バンコクの住宅開発デベロッパーに資本参加〜シアーズホーム

2018年5月8日(火)

  地場住宅最大手の潟Vアーズホーム(熊本市南区馬渡2丁目、丸本文紀社長)は、タイのバンコク市内で住宅開発を手掛ける住宅デベロッパーに資本参加する。
  出資先企業は、レボ・エステート社(本社・バンコク市、ブンラート・ラティントン社長、資本金3千万バーツ=約1億円)。同社に約2600万バーツを出資、また1300万バーツを融資する。同社は、バンコク市内北部カンチャナピセク地区の1万1140uの敷地に、20〜30歳代の若年世帯を主要ターゲットにした2階建て連棟式のタウンハウスを約90戸建築、販売する。住宅は、敷地をフェンスなどで囲み入口に警備員を置き、住民以外の敷地内への出入りを制限、内部にはクラブハウスやプールを設置する「ゲーティッドタウン」「ゲーティッドコミュニティ」と呼ばれる形式。間取り3LDK、平均床面積約90uで平均販売価格は1千万円前後。5月には着工予定で、プロジェクト期間は30カ月。
  同社では「今回のプロジェクトは出資が中心。現地実務は合弁相手のレボ・エステート社が担う」(丸本社長)という形で、タイ市場開拓の橋頭保と位置付ける。丸本社長は、「国内は今後人口減少が進み必然的に住宅市場も縮む。国内に限定した事業展開では、成長が難しい時代になる。海外の成長市場に何らかの形でアプローチしておくことが必要。東南アジア諸国の経済成長率は高く、親日国も多い。日本との時差が小さいことも条件としていい」と話している。
  同社では、インバウンド(訪日外国人旅行)需要を取り込む「レジデンシャルホテル」(簡易宿所免許)2棟を博多駅周辺で建築中。震災後に強まっている人手不足に対応してフィリピン・バコロド市にCAD(コンピューター支援設計)センターを今年2月に開設。上棟作業を専門に行うフィリピン人技能者による「上棟専門チーム」2チームを現在編成中で9月稼働を予定するなど、国内の住宅需要や労働力の減少を視野に、海外との連携や事業進出の動きを見せている。(香月)

4月17日、シアーズホーム本社を訪れたタイの不動産デベロッパー、レボ・エステート社のブンラート・ラティントン社長と握手を交わす丸本社長(左から4人目)
レボ・エステート社がバンコク市内カンチャナピセク地区で手掛ける住宅開発事業への出資方法などを話し合う両社幹部(4月17日、シアーズホーム本社)
小野泰輔副知事を表敬訪問するレボ・エステート社の経営陣。同社はタイでの住宅開発事業に芦北産木材の採用も検討している(4月17日、県庁)
フィリピン東ネグロス州のバコロド市に開設したシアーズホームフィリピンCADセンターのスタッフ
博多区東光2丁目に建設する「レジデンシャルホテル」(10階建て)の完成予想パース