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県内の動物病院初、猫の無料不妊手術プロジェクト開始・・・竜之介動物病院

2015年1月28日(水)

 県内には20年間、犬・猫の殺処分ゼロを目指し、不妊手術に取り組む動物病院がある。竜之介動物病院(熊本市中央区本荘6丁目、徳田竜之介院長)は1994年の開院当初から、年に2回、低価格で野良猫の不妊手術を行う運動を行ってきた。昨年11月には、徳田院長がボランティアで(公社)どうぶつ基金(兵庫県)が主催する徳之島での「ネコの無料不妊手術事業」に参加。1週間で537匹の猫の不妊手術を行い「不妊手術は殺処分を減らす効果的な手段だと実感した」という。そこで同院は2月22日から7日間、県内の動物病院で初めて野良猫の無料不妊手術キャンペーン(TNRプロジェクト)を実施する。
 TNRとは、「トラップ・捕まえる、ニューター・不妊手術、リターン・もとに返す」を意味し、ボランティアが猫を捕獲し、同院で不妊手術をした後、捕獲場所に戻すという内容。個体数の増加防止、飼い主が見つからない猫について行う殺処分を減らすことが目的だ。一昨年の県内の殺処分数は、犬が1887匹、猫は2431匹。犬は2006年から約3500匹減少したが、猫は、善意の餌やりによる野良猫の増加が原因で約1300匹の減少にとどまっている。当日、手術は無料で行うが、公衆衛生上、外部寄生虫駆除薬を投与するため、その料金は別途必要。
 徳田院長は「猫はあっという間に増える。どんなに里親を探しても、おおもとを減らさなければ殺処分で失われる命は減らない。企業の方々にも参加していただき、動物愛護の意識と理解を深め、皆さんと共に動物王国熊本を目指したい」と話している。(加藤)

殺処分ゼロを目指し里親探しなどを行う「ボックス竜之介」で猫の不妊手術を行う徳田竜之介院長
徳田社長が昨年11月に参加した(公社)どうぶつ基金(兵庫県)が徳之島で主催した「ネコの無料不妊手術事業」
不妊手術を行った猫には、耳のV字カットを行う