熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

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電力・運輸・建設・不動産

「観光立県くまもと」を“世界”へ繋ぐパートナー企業

ＡＮＡ全日空熊本支店・ＡＮＡセールス九州(株)熊本支店

　２００３年４月１日、全日空トラベル九州、全日空スカイホリデー福岡支店、全日空ワールド九州支店は、ＡＮＡセールス＆ツアーズ九州（株）として機能統合・再編を行い、ＡＮＡグループの旅行会社として新たなスタートを切った。さらに２００５年１月１日には、社名を現在のＡＮＡセールス九州（株）に変更している。
　ＡＮＡグループの路線ネットワークを結集し、顧客ニーズに対応した商品・サービスの提供を続け、近年さらに航空会社としての機能充実を図っている。

綾部邦章熊本支店長
あやべ・くにあき　熊本市出身、１９５６（昭和３１）年１０月１９日生まれの５０歳。真和高校ー青山学院大学経済学部卒業。７９年全日本空輸（株）入社、８９年空港本部業務部空港プロジェクト室、９３年関西空港支店準備室主席部員、９６年エアーニッポン（株）本社客室課長、９８年ANA空港本部企画管理部主席部員、２０００年NCA日本貨物航空企画課長、０４年ANA東京空港支店貨物郵便部部長を経て０６年４月から現職。

ANAがエアライン・オブ・ザ・イヤー２００７を受賞

　ANAは、米国のエア・トランスポート・ワールド誌で、「エアライン・オブ・ザ・イヤー２００７」に選ばれた。同誌は、１９６４年に設立された民間航空業界の月刊誌で、１９７４年から毎年、顕著な実績のあった航空会社を選び表彰しているもので、「エアライン・オブ・ザ・イヤー」は世界の民間航空業界では、最も栄誉ある賞のひとつ。受賞理由は、ANAがコスト構造改革を断行し、SARSや燃油高騰、日本の航空業界の再編などの厳しい環境を乗り越え、強力な財務パフォーマンスを達成したこと、LOSA（日常運行便の安全モニタープログラム）の導入など弛まぬ安全への取り組み、国際線ビジネスクラスNew Style ClubANAなどの優れたプロダクトの導入、スターアライアンス各社とともに移行した成田空港第１ターミナル南ウイングでのセルフチェックインやラウンジサービス等の先進的な旅客サービスの提供、世界の航空会社に先駆けボーイング７８７の導入を決定したことなどが上げられている。

ＳＮＡとのコードシェアにより東京便の利便性高まる

　２００７年６月現在の熊本発着のＡＮＡ便は、熊本ー東京間が往復２２便（スカイネットアジア航空との共同運航を含む）、大阪便が同８便、名古屋便が同４便、沖縄便が同２便の計３６便が就航している。特に東京便は昨年４月から実施しているＳＮＡ共同運航便も含めＡＮＡ便内での搭乗変更が可能になった点も含め格段に利便性が高まっており、ビジネスの利用も着実に増えているという。
　昨年度の熊本空港の国内線利用者数では、東京便で２.２％増、全路線合計では０.９％増の３１２万人と過去最高を記録した。
　ANAではSNAからの意向を受け、９月以降の０７年下期の東京便スケジュールでは、より利便性を高めるため、重複したダイヤから適正化を図り整理統合する計画だ。
　また、２月からは、熊本ーソウル便でアシアナ航空とのコードシェアも開始している。

最上級のゆとり「スーパーシートプレミアム」、スキップサービスも定着化へ

　一昨年末からボーイング７６７、７７７（東京・大阪・沖縄線）に導入された最上級座席の「スーパーシートプレミアム」の評判も上々、熊本のビジネスマンのリピーター率も上がっているという。
　また、昨年からは、事前に「指定席予約決済」をお済ませいただければ、航空券なしでカンタンに搭乗できるスキップサービスも好評で“鉄道並み”の利便性のいいシステムとして定着しつつある。

NIPPON2キャンペーン展開、体験型の旅「メイドインTOKIO」

新たな観光のスタイルを提案するNIPPON２キャンペーンでは、東京、北海道、沖縄などの体験型新プランが開発されている。

　今、ANAが最も力を注いでいるキャンペーンがNIPPON２（新しいNIPPONへ行きましょう）。変貌を遂げる東京をはじめ全国の体験型の新たな観光スポットへ「ANAがご案内しましょう」という新企画だ。特に「メイドインTOKYO」では東京ミッドタウン、六本木ヒルズなどの最先端スポットの流行に触れる旅や日本の伝統と心を訪ねる旅など４２コースの観光プランが提案されている。
　また、希望の便を２８日前までに予約・購入すれば最大の割引運賃が適用される「旅割」も大好評で、ホテルやレンタカーとの組み合せでさらにお得になっている。

地域貢献「ミニサッカー大会」、中心商店街活性化へ「ワンダフルキャンペーン」

熊本空港からのリムジンバスに阿蘇、熊本城などの名所をペイントしたラッピングバスを走らせている。

　“地域密着”もＡＮＡのＣＳＲ活動の柱となる。６年前からは、「ＡＮＡＴＡＫＥＯＦＦＣＵＰ～ＲＫＫミニサッカー大会～」を開催している。「子供たちに夢を」を目標にプロ仕様の本格的なピッチ（ＫＫウイング）で開催され、テレビ放映されるメジャー大会として定着した。
　また、東京線搭乗半券で商品券がプレゼントされる「ワンダフルキャンペーン」（九州限定）では、Edｙサービスを展開している熊本センター地下街と上通り、下通りで実施、地元中心商店街活性化にも共に参画している。
　「今年は熊本城築城４００年。観光立県熊本のインバウンドに貢献するため様々な観光イベントに協賛、全国への情報発信を展開しています。中でも“阿蘇くまもと空港愛称キャンペーン”では全国はもとより世界を意識した情報発信を目指したい」と綾部支店長。熊本空港からのリムジンバスには総代理店・九州産交の協力で、で、阿蘇、熊本城などを描いたラッピングバスを走らせるなど熊本の観光振興の一翼を担う意欲だ。
　「県民の皆様に愛されるＡＮＡでなければならない。あんしん・あったか・あかるく・元気をモットーに地元熊本と関わっていきたい」と地域密着のスタンスをより鮮明にする。

企業DATA

[所在地]　ANAセールス九州　熊本支店　〒860-0805　熊本市桜町1番20号　西嶋三井ビル8階

[TEL]　096-322-5351

[FAX]　096-322-5352

[設立]　1996年6月（前身の全日空トラベルの設立日）

[事業内容]　ＡＮＡ航空券販売業務、旅行業、主要ブランド（ＡＮＡスカイホリデー：国内、ＡＮＡハローツアー：海外）

[年商]　81億9400万円（ＡＮＡグループ本体は１兆３６８７億円）

[代表者]　綾部邦章熊本支店長

[従業員]　３０1人（熊本支店２1人）

[URL]　http://www.ana.co.jp/

[採用情報]

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※この記事内容は、くまもと経済ＥＸ：2007年7月1日発行分の掲載内容です。