トップ Companies くまもと経済EX 2007 本格的な光ブロードバンド時代を切り拓く
くまもと経済EX 2007

熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

■製造・農業  ■電力・運輸・建設・不動産 
■情報通信・ICT関連  ■金融・保険・卸・流通・小売  ■飲食・サービス  ■医療・医療関連・教育 
情報通信・ICT関連
本格的な光ブロードバンド時代を切り拓く
NTT西日本熊本支店
「フレッツ光」熊本県内で7万回線を突破
光ブロードバンドを無料で体験できるスポット。桜町ITデパート「ねっと!夢プラザ」
 NTT西日本グループでは、光化・IP化を本格的に推進、2010年を目標年度に西日本エリアで1,500万のお客様に光アクセスと次世代ネットワークサービス(NGN)の提供を目指している。こうした中、NTT西日本熊本支店(熊本敏彦支店長)では、平成19年5月1日時点で、光ブロードバンドサービス「フレッツ光」の契約数が7万回線を突破、「フレッツ・ADSL(非対称デジタル加入者線)」の契約数(6万9,900回線)を初めて上回った。光がADSLを逆転したのは九州内では福岡、大分に次ぎ3県目で、同グループ30府県でも、13県目となった。熊本県も本格的な光ブロードバンド普及時代を迎えたといえる。
光プレミアム、ひかり電話オフィスタイプが契約数増加をもたらす
 NTT西日本熊本支店では、2001年4月に県内で「フレッツ・ADSL」をサービス開始し、更なる高速ブロードバンド需要に呼応して、02年3月には光ファイバーを利用した高速光ブロードバンドサービス「Bフレッツ」の提供を始めた。さらに、05年7月には超高速ギガブロードバンドサービス「フレッツ・光プレミアム」の提供を開始している。
 この間の「フレッツ光」の契約数を見ると、提供開始後、1万契約突破には2年1カ月を要したが、その後、2万契約までに11カ月、3万契約までに9カ月と、需要の高まりを受け期間が短縮し、累計7万契約達成までの4万契約を1年2カ月で達成した。県内のNTTグループのシェアは、07年3月末現在光が約7割、ADSLが約5割となっている。
 光加入者の急伸の要因は、「光プレミアムが、1本の光ファイバーで、インターネット、IP電話サービス(ひかり電話)、ブロードバンド映像サービス(ビデオオンデマンド・多チャンネル放送)が楽しめるなど多彩なアプリケーションを揃え、新しい生活シーンを提案してきたことや、中小規模事業所向けにサービスを開始した『ひかり電話オフィスタイプ』が、オフィスの光化と電話(音声通信)のコストダウンを実現し、事業所での光サービスの利用を促進してきたため新規加入やADSLからの切り替えが進んだ」と見ている。さらにセキュリティ機能の標準装備や、利用しやすい料金設定などで、光がより身近な存在になったことが挙げられる。もちろんサービス面の充実だけでなく、契約数の増加の陰にはNTT西日本熊本支店がこれまで取り組んできた地域密着や地域貢献活動の積み重ねが評価され、支持を受けていることも見逃せない要因といえよう。
 本格的な光ブロードバンド時代の到来は、ユーザーから高い信頼を寄せられているNTTに対しても、ますます同社の基本的な考え方である「安心」、「安全」、「信頼」の原点に立ち返らせる。顧客のニーズに適応したより良いサービスを提供するとともに、安全で災害にも強い設備の構築、提供、保守といった情報通信の『ライフライン』を守っていくという使命がますます重要になってきている。顧客の信頼に応え、「安心・安全・信頼されるサービスの提供」に向けて取り組んでいる。
“C&C”で地域活性化を図る
 熊本支店で注目される取り組みが、徹底した地域密着路線を採用した“C&C”(コミュニティ&コミュニケーション)の展開である。通信会社として受発信の手段を提供するだけでなく、ブロードバンド環境を活用する組織づくりから、コンテンツの創造・選択、受発信の方法まで一歩踏み込み、地域コミュニティと共同作業で進めるという意欲的なアプローチがC&C運動論である。コミュニケーションを活性化することでコミュニティも活性化させていこうというもので、「小学校区」、「商店街(中学校区)」、「市町村」などの各地域社会単位での情報発信をサポートしている。
「地域密着」を進め、持続可能な社会の発展に貢献
市町村と協力し、定期的に開いている「観光・物産発信展」
 熊本支店では、「地域密着」を経営理念に事業運営に取り組んでいる。支店内に地域の窓口となる「地域ふれあい促進室」、市町村を主な対象にブロードバンドを活用したソリューションを提案する「ブロードバンド推進室」を立ち上げており、県内各地の祭やイベントに積極的に参加する地域密着活動の展開を行っている。
 平成2年から実施している環境クリーン作戦や支店ビルのある桜町周辺の美化清掃活動、「牛深ハイヤ」、「火の国まつり」、「藤崎八旛宮秋の例大祭」など6つの大きな祭りに1,000人規模で参加するなど地域との触れ合いを促進する活動に積極的に取り組んでいる。また、地域活性化支援の一環として、桜町ビル前の広場での観光・物産発信展は、平成14年度にスタートし、これまでに48回の開催と、延べ200以上の自治体の参加を得ている。
 「地域社会の一員として、地域の皆様とともに発展していくことが、熊本を元気づけることにもつながる。本業である情報通信サービスの提供は社会をより良いものに変えていくための多くの可能性を秘めており、ブロードバンドサービスの普及が経済の活性化、効率化だけでなく持続可能な社会の発展に貢献することが重要」と地域に軸足を置き、さまざまな取り組みを進めている。
企業DATA
[所在地] 〒860-8519 熊本市桜町3番1号
[TEL] 096-321-3250
[資本金] 3,120億円(西日本電信電話(株)
[設立] 1999年7月
[事業内容] 電話、専用、総合ディジタル通信などの電気通信サービス
[従業員] 1,600人
[URL] http://www.ntt-west.co.jp/kumamoto/

[採用情報]
現在、登録がありません。
※この記事内容は、くまもと経済EX:2007年7月1日発行分の掲載内容です。