熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

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情報通信・ICT関連

技術力を向上し、更に信頼される企業へ

西日本システム建設㈱

若手技術者へ受け継がれる技術の伝承技能五輪で敢闘賞受賞

　今年29人のフレッシュな人材を迎えた西日本システム建設。ここ数年、情報通信分野での設備投資が活発化する中、同社でも積極的な採用を実施している。一方、団塊世代の大量退職を控え、次代を担う若手技術者に、技術、技能、経験を伝えていくための技術承継体制の確立が急務の課題となっている。
　昨年、青年技能者の技能レベルの日本一を競う技能競技会「2006技能五輪全国大会」で、西日本システム建設は情報ネットワーク加工部門の熊本県代表として初参加で敢闘賞を受賞した。同大会は、次代を担う青年技能者に努力目標を与えるとともに、大会開催地域の若年者に優れた技能を身近にふれる機会を提供するなど、技能の重要性、必要性をアピールし、技能尊重機運の醸成を図ることを目的に毎年11月に開催されているもの。
　同社は、そうした若手技術者育成を目指し、一昨年、通信技術習得のための研修施設として、熊本市壷川に技術センタ「飛匠塾」を開設した。電気通信についての技術習得、社会人としてのモラルを身に付けるなどの新入社員教育施設として、またレガシ－系技術の継承、新技術導入などの人材育成の場としても活用している。情報通信分野での事業を通して蓄積された技術者の知恵やノウハウが、若手技術者へと受け継がれるよう、同社では技術の伝承に積極的に取り組んでいる。

次世代ネットワーク社会に向け業務革新

　当社のコア事業となる情報通信分野は、ＩＰ化に伴う固定と携帯の融合、更には通信と放送の融合等構造的変化が進み、次世代ネットワーク（ＮＧＮ）の構想と相俟って、通信事業者間の競争は益々熾烈なものになると考えられる。このような環境のなか、情報通信インフラ整備工事を主たる事業とする同社は「品質」「稼動」「技術」「価格」面で多様化するお客様の信頼に応えて行くことを重要な課題としている。
　また、当社は事業の戦略として従来からの電話系サービスは勿論のこと、ブロードバンド市場における光サービスの拡大に伴う工事体制の拡充、ＩＰ系ネットワークサービスに対するトータルソリューション体制の強化も重要な課題として捉え、その取り組みとしては、(1)高度化、多様化する顧客ニーズに対するサービスと品質の向上、(2)急増する光需要に対応する稼動体制の充実、(3)顧客信頼確保のための情報セキュリティの充実、(4)安全施策の充実定着、(5)団塊世代大量退職に備え、技術の承継体制の確立、(6)新規事業の開発と拡大を課題に掲げ、自社の優位性を高め、一層の競争力強化を図る。

赤星敦社長
あかほし・あつし　1946年12月10日生まれの60歳。熊本市出身。済々黌高校‐熊本大学工学部卒。69年日本電信電話公社（現NTT）入社。91年4月大分支店長、93年8月熊本支店長、95年7月法人営業本部大阪営業部長、97年8月西日本システム建設入社。98年6月取締役副社長、マルチメディア事業本部長、2000年6月から代表取締役社長を務める。趣味は家庭菜園、史跡探訪

阿蘇の野焼きボランティアに延べ300人が参加

　平成16年に創立50周年を迎えたことを記念し、環境の保全及び地域社会への貢献を目的とした社会貢献活動の一環として、同社では財団法人阿蘇グリーンストック（阿蘇市赤水、理事長・佐藤義興阿蘇市長）が実施する「阿蘇野焼き支援ボランティア」に毎年参加し4年目を迎える。今年も3月18日、4月15日に合わせて約100人が、南阿蘇村を中心に野焼きボランティアで汗を流した。これまでに春の野焼き、秋の輪地切りと延べ約300人の社員が参加した。また主催する財団法人阿蘇グリーンストックにおいて刈り払い機が不足していることから、一昨年、昨年に続き輪地切り用の刈払い機、刈払い機用替刃、長鎌、短鎌などの器具も寄贈している。「環境問題への関心が年々高まる中、地元熊本の地場企業として自分達が今取り組めることは何かとの考えから、この野焼きボランティアへの参加決めた。産業用、住宅用太陽光発電事業をはじめとする環境事業と合わせ、今後とも地元熊本の環境保全に積極的に貢献していくこととしている。

企業DATA

[所在地]　〒862-0976 熊本市九品寺3丁目15-7

[TEL]　096-372-1111

[資本金]　8億100万円

[設立]　1954年（昭和29年）9月

[事業内容]　電気通信設備工事業

[年商]　302億円（07年3月期・連結）

[代表者]　赤星敦社長

[従業員]　615人

[URL]　http：//www.sysken.co.jp

[出先]　（支社）福岡市、鹿児島市、東京都　（支店）大阪、北九州ほか九州各県5ヵ所

[関連企業]　西日本電材㈱、㈱システムニシツウ、明正電設㈱、西部通信工業㈱

[採用情報]

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※この記事内容は、くまもと経済ＥＸ：2007年7月1日発行分の掲載内容です。