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くまもと経済EX 2007

熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

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情報通信・ICT関連
最高水準のデータ復旧技術を全国に発信
(株)くまなんピーシーネット
あらゆるデータトラブルを解決IT社会の救世主『Win Disk Rescue』
クリーンルーム内でのハードディスク開封作業の様子
浦口 康也 社長
 データ復旧の専門施設、(株)くまなんピーシーネット(熊本市江越1丁目、浦口康也社長)は、パソコンやデジタル機器の突発的な故障、人為的な操作ミスにより消失したデータを復旧するデータリカバリーサービス「WinDisk Rescue」事業を展開、国内最高水準の独自技術で、あらゆるデータトラブルを解決している。
 ハードディスクの物理障害においては、自社クリーンルーム内で開封作業を施し、落下、落雷、水没などによるデータ障害にも対応。また高度解析処理により、サーバー等で採用されるRAID構成時のデータ障害や、暗号、パスワードも克服し、あらゆるデータ障害に対応している。とくにCD・DVD等のデータ復元技術「ハードトレース」は、国内初の画期的技術として全国紙のPC専門紙などで紹介されるなど全国的に高い評価を得ている。
 同社では、これらのマルチな記録媒体に対応できる最高水準のデータ復旧技術を商標登録。熊本で生まれた技術ブランドを全国に発信し、中央省庁や県外大手企業をはじめ、全国からデータ復元の依頼が舞い込んでいる。


浦口 康也 社長
うらぐち・やすなり 八代郡氷川町(旧竜北町)出身。1970(昭和45)年12月22日生まれ、36歳。八代東高校卒業後、12年間大手家電メーカーの技術員として従事、30歳で独立し、くまなんピーシーネットを個人創業、翌年有限会社に法人化、社長に就任。趣味はバイク、読書
全国に広がる「ラボラトリーパートナー」
 また同社の高度なデータ復旧技術を全国に広げているのが、「ラボラトリーパートナー契約」。大手企業をはじめ全国に契約先を増やしているこの技術提供契約により、コンピュータの関連業務に従事する企業などにクリーンルームを使用した高度かつ専門的なデータ復旧技術を提供。各社のデータ復旧作業を専属代行し、問題解決後も同様の障害に陥らないためのインフラ指導などをサポートしている。さらに各社が対応困難な物理障害や特殊な障害に対応する「ラボ」としても契約を結び、最高水準の技術力は近年大手ストレージメーカーでも採用され高い評価を受けている。
Pマークを取得し、万全の機密保持体制を確立   セキュリティ強化の「データセーフティプラン」
位置が特定可能なセーフティボックスで依頼から納品までを手配する
 最高水準のデータ復旧技術として高い評価を受ける『Win Disk Rescue』。同社がとくに注意を払うのが“情報保護”。同社では依頼者から預かる個人情報や障害メディアに含まれる情報を“機密情報”として、社内への部外者の立ち入りを一切禁止し、社員への徹底した機密保持指導に取り組んでいる。預かったメディアの管理は24時間、365日の監視システムにより万全の管理体制で業務を遂行。昨年8月には、プライバシーマークの認証を取得し、万全の機密保持体制を確立した。
 また記録媒体の移動経路を監視、作業履歴を残す新サービス「データセーフティプラン」もスタート。内部統制事情や社内規定等で外部へ情報機器を委託することが困難な法人や記録された機密情報の取り扱いに不安を持つ依頼者などを中心に好評を得ている。このプランでは、データの回収・輸送時にGPSでの所在確認や、同社の遠隔操作でのみ開錠可能なセーフティボックスを使用する。同プランの利用は機密保持誓約(契約)から始まり、作業状況、保管状態、データ納品やメディア返却まですべての経路を監視下に置いて記録を残し、機密情報の委託記録として依頼者に提出するなど「見える化」を実現、情報の保護に万全の体制を築いている。
くまもとITサービス表彰2006 先進的ビジネスモデル部門を受賞
安田副知事より表彰状を授与される浦口社長
 こうした同社事業の先進性と高い技術力は、開業5年目の節目を迎えた昨年、熊本県表彰制度「くまもとITサービス表彰2006」において、先進的ビジネスモデル部門を受賞した。この表彰制度は、県内の情報サービス産業の活性化と高度情報通信社会の一層の進展を図るため、県が昨年度創設したもので、同部門ではITを活用した革新的なビジネスモデルやサービスを提供する企業および個人・団体を表彰。「データ復旧で人の心を救う」をテーマにした同社の先進的な事業と技術が高い評価を受けた。浦口社長は「これからも全国のお客さまが安心してご利用いただけるよう、技術の向上に努めたい」と抱負を語っている。
熊本で生まれた技術ブランドを全国へ   国内最大のIT専門EXPOに出展
東京ビッグサイトで開かれた国内最大のIT専門EXPO「データストレージEXPO」に出展。会場には3日間で11万人が訪れた
 今年5月16日〜18日の3日間、東京ビッグサイトで開かれた「第8回データストレージEXPO」。同時開催の8つのIT専門展を含め全国各地から1381社が集まった国内最大のIT専門EXPOに、同社は県内企業で唯一出展し、全国から訪れた来場者らに大きな注目を集めた。
 同社では、データリカバリーサービス「Win Disk Rescue」を中心に、ハードディスクのデータ復元やマルチな記録媒体に対応できる最高水準の技術・サービスを紹介。とくにデータ復旧技術を提供する「ラボラトリーパートナー契約」や、セキュリティ強化を徹底した「データセーフティプラン」は、大手企業などから大きな関心を集めた。また、昨年末にラボラトリーパートナー契約を結んだPC関連機器大手商社、(株)シネックス(東京都、池尻赳夫CEO)の展示コーナーも特設。同社との相互協力で実現したハードディスクデータ復旧サービスや(株)シネックスが取り扱うWestern Digital社製ストレージのデモンストレーションのほか、HDD障害解析サービスなどを紹介。ストレージメーカーや組込み系のメーカーなど、3日間で延べ約2千人が同社ブースを訪れ、賑わいを見せた。
 「目指すのは、データ復元における国内最高の技術集団。熊本で生まれた技術を全国に発信する技術ブランドを確立したい」と語る浦口社長。同社の技術ブランド「Win Disk Rescue」は、着実に全国的な技術ブランドへと躍進している。
企業DATA
[所在地] 〒860-0834 熊本市江越1-6-5
[TEL] 096-373-2213
[FAX] 096-373-2214
[資本金] 1,000万円
[設立] 2002(平成14)年6月
[事業内容] データリカバリ事業「Win Disk Rescue(ウィン・ディスク・レスキュー)」データ復元設備の開発
[代表者] 浦口 康也 社長
[従業員] 8人
[URL] http://www.kumanan-pcnet.co.jp
[E-Mail] info@kumanan-pcnet.co.jp

[採用情報]
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※この記事内容は、くまもと経済EX:2007年7月1日発行分の掲載内容です。