トップ Companies くまもと経済EX 2007 お客様の元気応援団! エブリー6店舗で食の楽しさを提案
くまもと経済EX 2007

熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

■製造・農業  ■電力・運輸・建設・不動産 
■情報通信・ICT関連  ■金融・保険・卸・流通・小売  ■飲食・サービス  ■医療・医療関連・教育 
金融・保険・卸・流通・小売
お客様の元気応援団! エブリー6店舗で食の楽しさを提案
(株)西紅・ハローグリーン
熊本市内に5店舗、鹿児島市に1店舗を展開
エブリー長嶺店(熊本市月出8丁目)
 平成19年度入社式。新入社員と同席した幹部社員を前に西村社長の祝辞に力が入る。「当社は、食品という人間にとって欠かすことの出来ない大切なものを取り扱っている。安心・安全な食の提供は当然だが、今は単に生きるために食べるということから、食を楽しむ時代に変わってきている。皆さんも食に対して大いに関心をもっていただきたい」。
 輸入牛肉や農産物など食の安全性や食品メーカーによる不当表示、異物混入など、食に対する信頼や企業モラルが問われている昨今、その姿には「安心・安全な食品の提供」という創業の精神を見つめ直し、「食の楽しさを提供すると共に、お客様の健康を品質で応援する企業であり続けなければならない」という創業者の願いが込められていた。
 “エブリー”の愛称で親しまれている食品スーパー「ハローグリーンEVERY」を熊本市内に5店舗、鹿児島市に1店舗を展開する同社。従来の食品スーパーと差別化したハード・ソフト両面からの店づくりと、一貫した品質志向、そして「エブリーにしかない」という、こだわりの品揃えで多くの消費者から支持を集めている。
 入社式での祝辞は、こうした企業理念の継承こそが、逆風下にある食品流通業界に携わる企業人として、今、求められている責務であることを伝えたもので、「食の楽しさを提供し、お客様の元気応援団として健康を品質で応援する企業」としての存在価値を、今以上に高めるチャンスと捉えている。
人の成長が企業の成長へ
西村 晴夫 社長
西村 陽介 専務
 来年6月で会社設立30周年。第二創業期を迎える同社発展の鍵は、「やる気をもった創造力溢れる社員の育成」にほかならない。「人の成長が企業の成長」と話す西村社長は、さらなる“エブリーブランド”の確立のため、平均年齢28歳という、若き社員の柔軟な発想と行動力に期待を込める。その原動力となり先頭に立つのが、西村社長の長男・陽介専務(35歳)である。現在、統括本部長として全店舗の運営・管理、販売促進、イベントの企画に至るまで、現場の最前線で指揮をとり、同社の現業部門を支えている。
 「これから力を入れたいのは、サービス面。笑顔や挨拶など従業員の接客マナーに代表されるサービスの基本を、さらにレベルアップさせたい」と意気込む。お客様とのコミュニケーション役であるレジ担当を正社員が担当するのも、「サービスの良い店づくり」を実践する同社ならではのもの。専門家を講師に招き、定期的にボイストレーニングを取り入れるなど、陽介専務が描くサービスの追求に余念がない。
 設立30周年を節目に、既存店舗のリニューアルも陽介専務の構想にあるようだ。「従来からの高級感と旬の要素を取り入れた季節感とのバランスよい空間づくり。あるいはPOPやレイアウトなど、消費者のライフスタイルの変化に対応した売り方の工夫も必要。もちろん当社の強みである、小回りの効くイベントを通して、産地や話題性、あるいは健康に配慮した食品の提案など、お客様に喜ばれる店舗作りを第一に考えたい」と話す。


西村 晴夫 社長
にしむら・はるお 上益城郡御船町出身、1942(昭和17)年2月3日生まれ、65歳。
現場を支える多士済々のスタッフ
 こうした西村社長や陽介専務の考えを具現化し、実践する現場スタッフも、また多士済々である。
 商品部で生鮮部門を統括する吉田博則部長(46歳)は、「他店にない豊富な品揃えと品質には絶対の自信があります」と力強くアピールする。九品寺店の田中泰店長(42歳)は、長嶺店長などを経て、同社の基幹店舗である九品寺店へ。「晩御飯の献立が簡単に思い浮かぶような、食の情報発信をしていきたい」と意欲を見せる。そして、店長の中でも異色の経歴の持ち主が、昨年7月、健軍店長に任命された渡辺しげ子店長(48歳)だ。渡辺店長は夜間勤務のパート社員として入社。心のこもったサービスと主婦の視点で、お客様が喜ぶ店づくりに貢献、店長に大抜擢された。さらに、販売促進企画部の高口謙課長(35歳)は、売り出しチラシの制作や催事の企画などを通して、各店舗を裏方として支えている。また、青果部門の松下雄司課長代理(32歳)、水産部門の手嶋孝之課長代理(26歳)、総菜部門の中越秀寿課長代理(30歳)らが同社の現業部門を担当している。
時代のニーズに対応した店づくり
豊富な品揃えと品質にこだわった店内
 食品流通業界は、コンビニ、ドラッグストア、スーパー、さらに外食産業を巻き込み、垣根を越えた過当競争時代に入っている。同社では、人材の成長に加え、昨今の食に対する不安感から「お客様の健康を品質で応援する」という“エブリーブランド”が追い風になり、さらに差別化されたオリジナリティのある企業を目指していく。「最終的には人、物を含め、質で選ぶ時代になっていくだろう。お客様への気配りや、思いやりのある接客を基本に、時代のニーズに対応した店づくりを実践していく」と西村社長。食品専門店として同社の役割はますます大きくなっていく。
企業DATA
[所在地] 〒861-8037 熊本市長嶺西1‐6‐2
[TEL] 096-383-3835
[資本金] 5000万円
[設立] 1978(昭和53)年6月
[事業内容] 食品スーパーマーケット「ハローグリーンEVERY」の経営
[年商] 61億円(07年5月期決算)
[代表者] 西村 晴夫 社長
[従業員] 450人(パート含む)
[出先] エブリー九品寺店、エブリー長嶺店、エブリー近見店、エブリー島崎店、エブリー健軍店、エブリー鹿児島店

[採用情報]
●募集要項:店舗スタッフ 若干名
●応募資格:大学・短大を19年度卒業見込みの者、大学・短大の既卒者
●担当者:管理総務部 福永
※この記事内容は、くまもと経済EX:2007年7月1日発行分の掲載内容です。