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くまもと経済EX 2007

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医療・医療関連・教育
大学院と学部連携で高度な教育環境を実現
熊本学園大学
創立65年「熊本学園大学ルネッサンス」躍進の年
坂本 正 学長
 1942年の東洋語学専門学校の開学から、今年で満65年を迎えた熊本学園大学。2年前から、その歴史に新たな伝統と価値を創造する「熊本学園大学ルネッサンス」を掲げ、教育体制のさらなる充実を目指している。今年はその「躍進の年」と位置付け、昨年から新たに加わった「リーガルエコノミクス学科」「こども家庭福祉学科」を合わせ、6学部13学科、そして6つの修士課程と5つの博士後期課程の大学院を擁する九州屈指の学部教育を実現する環境を整えている。
 同大学は、「クオリティ」「ホスピタリティ」「現場力」をキーワードに魅力ある教育基盤の確立を推進している。「クオリティ」では、時代の変化やニーズに対応した新たな学科の創設で、学生の望む教育体制を整備。また、文系私立大学で西日本屈指の充実した大学院研究科が、学部教育を支援する教育システムで、社会に通用する学生を全国に輩出し、「国際規格の職業人の育成」を掲げる大学の基盤として強みとなっている。
 また、構内はレンガ色の建物と緑が調和し、分煙やゴミの分別などが徹底された快適なキャンパス空間を作り上げている。そのような環境の中、創立以来の建学の精神である「自由闊達」「師弟同行」「全学一家」のもと、明るい学生気質と教職員と学生の垣根の低い自由で活発な学風を培っている。校舎の細部にはバリアフリーを施すなど、幅広い意味での「ホスピタリティ」を実現している。
 さらに、教育現場では常に学生のキャリアアップや就職を意識し「社会性を育みながら学ぶ」という実学ベースの教育を実践している。加えて、教員による各種資格のサポートをはじめ、就職部による就職支援体制、エクステンションセンターによる各種就職支援講座や資格取得講座など、学生が「現場力を養う」ためのバックアップ体制を整えている。


坂本 正 学長
さかもと・ただし 1948(昭和23)年岡山県生まれ。九州大学大学院修了。経済学博士。専門分野は金融制度論。海外事情研究所長、商学部長、熊本学園理事などを経て、02年8月に第10代学長に就任。証券経済学会理事、北京大学中国金融研究センター顧問なども務める。
集積した研究実績などを地域社会へ還元
4月に熊本市と「ひとり親家庭児童訪問援助事業」に関する連携協定を結んだ
 地域とともに歩みを重ねてきた同大学は、市民公開講座や学術交流などを通じて開かれた大学として蓄積された研究成果や集積する頭脳を還元している。また、地域が抱える問題に積極的に取り組み、大学としての役割を発揮する。昨年9月には、水俣病公式確認50年を機に同大学の水俣学研究センター(センター長・原田正純社会福祉学部教授)が国際フォーラムを実施した。日本の研究者を含む、世界14カ国・地域から約300人が参加し、5日間に渡るプログラムを実行し「2006水俣宣言」を採択した。
 また、今年4月には熊本市の「ひとり親家庭児童訪問援助事業」に関する連携協定を市と締結。市内母子、父子家庭の児童に対し同大学の学生を児童訪問援助員として派遣し、児童の悩みの支えとなり生活面の指導などを行うとしている。地域に存在する諸問題に対し、地域住民と連携して関わっていくことでその存在感は益々大きなものとなっている。
14号館(60周年記念会館)完成
正門南側に完成した14号館(60周年記念会館)
4階のe-キャンパスセンターには、約840台のパソコンが並ぶ
 新たな伝統と価値を創造する「熊本学園大学ルネッサンス」。その躍進の年を象徴するかのように今年6月、通称「学園大通り」に面した正門南側に6階建ての14号館(60周年記念会館)が勇姿を現した。同館は、06年から国家公務員宿舎跡地に新しい時代の要求に対応できる機能を持つ複合施設として建設していたもの。建物1階には、高橋守雄記念ホールを設置。収容席数は552席で、6カ国語同時通訳可能な国際会議に対応したホールになっている。また、1階から3階にかけて143人収容の中教室が5教室あるほか、自習室や会議室、約840台のパソコンを設置したe‐キャンパスセンターなども設けられている。また、就職課や大学院、エクステンションセンター、高度学術研究支援センター、外国語研修センターなどといった、大学の諸機関も入居し、その機能は多岐にわたる。
 建物西側の壁には、戦後、県の美術界をリードした故海老原喜之助画伯のモザイク壁画「蝶」(幅13.6m、横10.1m)が掲げられている。以前は、熊本市新市街の熊本東宝会館ビルの壁面に飾られていたが、同ビルの解体を前に学園大がその保存に名乗りをあげ寄贈された。また、建設前の発掘調査で発見された遺構「西海道駅路跡」も見学できるように保存されており、随所に文化的香りの漂う校舎となっている。新たなハードの追加により充実した学園大のキャンパスには、学生の夢を実現するための環境が無限に広がっている。
企業DATA
[所在地] 〒862-8680 熊本市大江2-5-1
[代表者] 坂本 正 学長
[URL] http://www.kumagaku.ac.jp

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※この記事内容は、くまもと経済EX:2007年7月1日発行分の掲載内容です。