トップ Companies くまもと経済EX 2008 強い企業基盤で次世代へ向かう「食」のリーディング企業
くまもと経済EX 2008

熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

■医療・医療関連・教育  ■飲食・サービス 
■金融・保険・卸・流通・小売  ■情報通信・ICT関連  ■電力・運輸・建設・不動産  ■製造・農業 
金融・保険・卸・流通・小売
強い企業基盤で次世代へ向かう「食」のリーディング企業
潟nウディ
 食の安全・安心を脅かすニュースが後を絶たず、食に対する消費者の不安感が高まる昨今。外食産業食品流通サービス業の潟nウディはコンプライアンスを遵守し、学校・工場・病院(給食)、ホテル・レストラン(外食)などに安心感のある食材を送り届け、地域社会を支えている。
 創業56年、会社設立48年を迎える同社は、熊本をはじめ福岡・佐賀県下をエリアに事業を展開。常に顧客の立場に立ち、取り扱い食材(8千アイテム)の内容配合、原料原産地、添加物を総点検し、安全・安心な食材のみの厳選使用を徹底することで、取引先や消費者から確固たる信頼を得ている。「食するとき人は、そのおいしさに心を癒され、楽しくなり、笑顔が絶えないもの。生きている喜びと幸せを感じるときでもある」。富永晃夫社長は食への思いをこう語る。全従業員が一丸となり、「お客さまに満足してもらえる」ことを使命感とし仕事に取り組む。だからこそ、同社の健全な企業基盤は揺ぎないものとなっているのだ。

富永晃夫社長
とみなが・てるお/上益城郡益城町出身。1940(昭和15)年8月31日生まれの67歳。済々黌高校−熊本大学教育学部卒。趣味はゴルフ。モットーは「努力と一歩前進」。
経営方針はPB商品による独自化路線
河内産の冷凍みかん
大津産のからいも・ほりだし君を使用したタルト
 流通業者である同社が、経営方針として常に掲げるもの。それは、地産地消のPB(プライベートブランド)、いわゆる自主開発商品を軸とした独自化路線の経営だ。生活様式の多様化で、消費者の食生活も変化している中、地元でしか味わえない素材を使った地産地消のPB商品は、地元の外食や産業給食、病院、学校などから好評で、そのアイテム数は昨年の660から762アイテムにまで広かった。社内にはメニュー提案部隊として「特販部」を設けており、営業部員とも共同で原料確保から商品完成までを手がけ、日々、新たな商品開発への挑戦を続けている。本年度開発の商品としては、「河内産の冷凍みかん」(夏のデザート)、「菊陽・大津産のからいもを使用したほりだし君のタルト」など。同社の最前線をいく開発部隊により生み出されたメニューが、今日の食卓に華を添え、多くの人々に元気と笑顔を与えている。
「PB商品は、消費者の声から生まれる」
 「消費者の声に耳を傾ける。それが、新たな地産地消の商品を生み出す第一歩」と富永社長。同社は近年、少子高齢化社会に対応し、数年前から高齢者に優しい「柔らか食品」「介護食」、また、緊急災害対応の保存食も充実させ、各地に販売している。
 「地元食材の素晴らしさを素材とした加工食品の開発を続けている。お客さまに対して、食の立場から「真心」のあるお手伝いがしたい」。社員一人ひとりの食への情熱と心が通じ合う富永社長の経営、そして時流に乗った独自化路線の事業展開が、今のハウディを支え続けている。
2千トン規模の大型冷蔵冷凍 物流センター建設、来年4月に完成へ
 同社の今年度を語る上で欠かせないのが、2千トン規模の大型冷蔵冷凍物流センターの建設だ。富合工業団地内の同社所有地5280uに建設する。現在、本社に1500トン機能のセンターを保持しているが、さらなる三温度帯管理の徹底、賞味期限の徹底、物流効率化促進、広域物流適応力強化、コスト削減を推進し、顧客満足度の向上につなげるのが狙い。同社の中期経営計画として、「より安全・安心な商品管理を徹底する」と富永社長。完成は来年4月を予定している。
優秀な人材育成を徹底、 バイタリティ溢れる会社づくリ着々と
活力ある職場を支える特販部員(本社応接室にて。2008年6月11日撮影)
 「社会人としてまず、報告と連絡を怠るな」。今年4月に本社で行った人礼式、富永社長は新入社員へこう、告げた。今年度は大卒8人、短大・専門卒5人、高卒5人の計18人採用。来年度も同程度の採用を予定している同社は、優秀な人材確保・育成を会社の重要課題とし、入社後1ヵ月間、研修期間を設けることで「新人社員教育」を徹底。新人社員に社会人としての基本姿勢や職場における基本動作を習得させる。また、「人前で自分の意見をはっきり言える人間になることがまず、社会人としての第一歩」との考えから、入社3ヵ月問は新人社員が朝の朝礼当番を担当。「ここ数年で新人社員を40人ほど採用し、平均年齢も33歳と、若々しくバイタリティ溢れる会社づくりが着々と進んでいる」と富永社長。「厳しく・明るく・元気良く」という創業時の精神に立ち返り、社内・社外研修を繰り返し、基本動作を徹底する。同社が目指す理想の企業像は、優秀な人材育成と社員の人生の幸せ感その先にある「感動経営」がビジョンだ。
会社設立50周年に向け、さらに強い企業体質の確立へ
 2011(平成23)年、バクティは会社設立50周年をむかえる。次世代へ向け、さらに強い企業体質を確立し飛躍していく同社は5年後、10年後の方向性をしっかりと見据えた中期経営計画を着々と進行中。今年度新設する2千トン規模の大型冷蔵冷凍物流センターも、スピードある物流体制により、安全・安心を強化する21世紀型経営の象徴と言えよう。

                                 *    *    *
 
 食に対する不信感が高まっている今日だからこそ、原点回帰で人間の生活を支える「食」の安全・安心を徹底的に追及し、いかなる環境においても対応できる強い事業運営を同社は、全社一丸となり実践している。
 「食は時代の先端をいく」とする創業時から同社が培ってきた会社理念に則り、人間の生活に欠かすことの出来ない「食」を供給することで、地域社会に貢献している同社。まさに、時代の最先端を走り続ける「食」のリーディング企業だ。
企業DATA
[所在地] 〒862-0967熊本市流通団地1-8
[TEL] 096-377-2111
[FAX] 096-377-2134
[資本金] 7391万円
[設立] 1961(昭和36)年11月
[事業内容] 外食産業食品流通サービス業(業務用食品卸)
[年商] 売上高:129億円
[従業員] 200人
[URL] http://www..howdy.co.jp
[出先] 鳥栖支店(鳥栖市藤木町若桜3-26)、福岡支店(福岡市東区箱崎ふ頭5-2-22)、北九州支店(北九州市小倉北区西港町62-1)

[採用情報]
現在、登録がありません。
※この記事内容は、くまもと経済EX:2008年7月1日発行分の掲載内容です。