トップ Companies くまもと経済EX 2008 「個」が光る人材育成への挑戦
くまもと経済EX 2008

熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

■医療・医療関連・教育  ■飲食・サービス 
■金融・保険・卸・流通・小売  ■情報通信・ICT関連  ■電力・運輸・建設・不動産  ■製造・農業 
飲食・サービス
「個」が光る人材育成への挑戦
九綜グループ 九州綜合サービス梶E熊本消毒サービス梶E尾池管財
県内初のPFI事業として今年4月より維持管理業務をスタートした熊本市総合保健福祉センター「ウェルパル熊本」での清掃作業
 九綜グループは昭和48年8月に総合ビルメンテナンス事業を営む九州綜合サービス鰍ニしてスタートし、創業36年目を迎えた。お客様のニーズに対して、高い技術と迅速な対応によりあらゆる角度の視点からお客様の満足を追求し、ビル(建物)クリーニング・設備管理・警備等へ業務の拡大、充実を図り、お客様の財産であるビル(建物)により高い価値を維持できるよう、建物に関する一切の業務に対してシステム的、包括的、総合的に建物総合サービスを提案、提供してきた。その後、先見的に総合人材サービス事業部、CFS(コントラクトフードサービス)事業部、環境保全管理サービス事業部を創設。総合人材サービス事業部では、公共自治体等における公設民営化推進を提案し、請負業務・労働者派遣業務を進め、行政機関におけるアウトソーシングを展開。経費の節減・サービスの向上を広く実践してきた結果、熊本県下一円に多数の取引を持つ。さらに国の規制緩和改革の推進もあり、地方行政サービスの民間開放が一層加速していく中で、更なるニーズの多様性に対応。近年、公共機関の動きでもある「PFI事業」、「市場化テスト」への参画推進、「指定管理者制度」の拡大における充実した提案と確かな実績を踏まえた受託を目指している。
 近年の実績では、熊本県初の「市場化テスト方式」による学校給食業務の受注、また熊本市が県内自治体として初めてのPFI事業「熊本市総合保健福祉センター・ウェルパル熊本」の維持管理業務も今年4月よりスタートした。また、指定管理者としては、熊本市水の科学館、宇土市健康福祉館あじさいの湯、宇土市老人福祉センター、荒尾市みどり蒼生館、菊池市文化会館、菊池市泗水ホール等を運営・管理している。「熊本市水の科学館」においては、大胆な人員改革などを行い、運営費も年間1300万円と大幅に削減。年間来館者数も、受託開始年度より130%以上の大幅アップとなるなど好評を得ており、公共施設において民間活力を導入した数少ない成功例の一つとなっている。
 昨今の厳しい現状の中で、九綜グループとして、更に信頼のブランドを確立して熊本における建物、人材総合管理運営サービスのリーディングカンパニーとして更なる発展を目指して歩み続けている。

尾池千佳子社長
おいけ・ちかこ 1967(昭和42)年8月29日生まれの40歳。熊本市出身。九州女学院(現・ルーテル学院)高校−日本体育大学体育学部卒。90年熊本電波工業高等専門学校(文部教官)勤務。01年九州綜合サービス鞄社。07年6月社長就任。趣味はゴルフ・釣り。(社)熊本県ビルメンテナンス協会理事
食を通じて「安心」「健康増進」サービスを
 「食」は私たちが生きていく上で必須なエネルギー源であると同時に、食べることを通しての楽しさ、満足感から心も豊かにしてくれる大事なものであると考えている。その考えのもと、CFS事業部は本社1階の直営店四季和食の店「九草」の営業を始め、熊本県運転免許センターレストラン「パークサイド」等、更には学校給食業務を始め、職場や寮等の食事の提供、弁当や仕出し等の業務など、多くのお客様に直接触れながら業務を行っている。昨今、食品の偽装等が社会問題にされているが、(社)日本メディカル給食協会等にも加入し、万全の体制で「食」を通じて、「安心」「健康増進」のサービスの提供を行っており、その考えが高く評価され、県内外の各種学校や市町村から学校給食の民間委託を多数受託している。
 また、「市場化テスト方式」による第1号業務を受託出来たのも、CFS事業部としての大きな自信となった。さらに生活習慣病(メタボリックシンドローム)の増加に対しても、「食育」を充分に考えながら次世代を担う子ども達やお客様への食の提供を心がけている。今後一層のお客様へ安全で安心、そして美味しさを追求しご提案できることを喜びに更なる拡充に努めていく。
環境にやさしいIS014001企業として
 21世紀は環境の時代。創業以来環境問題については常に考え配慮に努めてきた。その環境の取組みの中、平成13年11月に九州の業界中で一番早く、又行政に先駆けて国際環境規格IS014001を認証取得。これも日頃より環境への取組みが認められた証である。取得後も目的目標に対し、環境保全管理サービス事業部を中心に更なる環境保全への取組みを推進、充実を図ることで未来へ向かって挑戦を続けている。
グループ企業として飛躍の年に
指定管理者制度で管理・運営する、宇土市健康福祉館「あじさいの湯」
熊本県初の「市場化テスト方式」により、熊本県立農業大学校の学校給食業務を受注
 九綜グループは、九州綜合サービス鰍中心に、衛生環境保全事業主体の熊本消毒サービス侃不動産管理業務や損害保険代理店事業等を主体とした尾池管財侃天神ハイムビル、第2天神ハイムビルからなる複合企業を目指し安定的な経営と企業運営を続けている。
 「顧客(相手)満足度」「企業と地域との共生」「社会貢献」を常に心がけ、「大きな信頼」を長期に渡り継続し、1100人が各分野で競争力強化を図り、各種技術者を育成している。また県下には現在、5つの支店(宇土支店、玉名支店、天草支店、土天草支店、球磨支店)を設置。事業拡大を図ると共に、地元優先雇用を実施した地元密着型企業として活動する。今後も、お客様ニーズヘの迅速な対応、地域との共生、協働を視野に、更なる展開を図っていく。日頃より企業を存続していく中で、社会貢献を行う事が重要であるとの考えの下、次世代育成支援対策法に基づく「ファミリーフレンドリ一企業」として行政とともに信頼の礎となるべく社会貢献を続けている。
 しかしながら業界の経営環境は未だ回復の兆しが見えない中、規制緩和による県外資本の大手企業が九州・熊本に進出するなど一層の競争・競合の激化も予想されている。起業して35年が経過し、老舗企業と呼ばれるまでの社歴を重ねてきた一方で、30年企業寿命説等企業存続や運営には難しい時期をも迎えている。
 こうした現状の中で、創業36年という転換期を迎え、さらなる飛躍の年を目指し、「スピード・顧客(相手)満足度・挑戦」をモットーに掲げ、今後はさらに「顧客(相手)満足度」を高めることに力を注ぎ、既存のお客様を大切にしながら新規獲得を推進していく。「その為には人材育成が不可欠であり、良い人材をいかに確保し育てていくかが大きな課題。意欲のある若い社員に経営感覚を持たせ、お客様とのコミュニケーションの徹底を図り、意欲のあるバランスのとれた人材育成に力を入れ、レベルの向上に努めていきたい」と尾池社長は語る。「意識の改革(マンネリ化の脱却)」「発想の転換」を念頭に35年の歴史、伝統文化を顧みながら社員一丸となり更なる発展と社会に貢献できる企業グループを目指し挑戦を続けている。
企業DATA
[所在地] 〒862-0971熊本県熊本市大江6-24-19
[TEL] 096-366-3770
[FAX] 096-366-3753
[資本金] 4950万円
[設立] 1973年(昭和48年)8月
[事業内容] 建物総合サービス事業・コントラクトフードサービス事業・綜合人材サービス事業・環境保全管理サービス事業・衛生環境保全事業・不動産関連事業・損害保険代理店業
[代表者] 尾池千佳子
[従業員] 1100人
[URL] http://www..kyuusou.co.jp/
[関連企業] 熊本消毒サービス(株)、尾池管財(株)、天神ハイムビル、第2天神ハイムビル

[採用情報]
現在、登録がありません。
※この記事内容は、くまもと経済EX:2008年7月1日発行分の掲載内容です。