トップ Companies くまもと経済EX 2006 お客さまを企業活動の原点として持続的な企業価値向上を目指して
くまもと経済EX 2006

熊本の明日を拓く未来創造企業 100の戦略

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電力・運輸・建設・不動産
お客さまを企業活動の原点として持続的な企業価値向上を目指して
九州電力褐F本支店
 九州電力では、エネルギー市場における競争が本格化する中で、平成17年3月に新たに策定した「中期経営方針」に基づき、お客さまを企業活動の原点として、価格、サービス、品質など経営品質の向上を図り、お客さま、株主・投資家、社会、従業員の満足度を高めることによる、持続的な企業価値の向上に取り組んでいる。
1.価格競争力の強化
 同社は、これまでも競争力の強化や財務体質の改善を最重要課題として経営効率化に取り組んできたが、新中期経営方針における経営目標の達成に向けて一層の効率化に取り組んでいる。
 こうした経営効率化を進める中で、平成17年10月に「原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律」が施行されたことを契機として、今後の効率化の成果も織り込んで、平成18年4月1日から電気料金の値下げを実施した。
 一般家庭などの規制部門における新料金の平均単価および値下げ率は、「電灯」が平均単価19円34銭、平均値下げ率は3.87%、「電力」が平均単価20円44銭で平均値下げ率は3.02%、全体では平均単価19円54銭で平均3.71%の値下げとなっている。
 これで平成8年1月以降、6度目の料金値下げとなり、平成7年と比較すると,契約電流30アンペア、月間使用電力量300kWhのモデル家庭の1ヵ月の電気料金で、1,553円(約20%)も安くなったことになる。
2.お客さまサービスの向上
 平成12年から始まった電力の自由化は、現在、高圧(契約電力50kW)受電まで拡大され、約6割のお客さまが電力供給会社を自由に選べるようになった。
 そうした環境の変化に的確に対応するため、熊本支店では各営業所に法人お客さま専任の担当者(アカウントマネージャー)を順次配置し、電気料金低減のための最適メニューコンサルや省エネ技術コンサルなど、お客さまの高度化、多様化する要望にきめ細かく対応できる体制を整え、お客さま満足度の向上に努めている。 また、一般家庭のお客さまについては、200Vのハイパワーで火を使わない「IHクッキングヒーター」や自然のエネルギーを有効に利用してお湯をつくるヒートポンプ式給湯器「エコキュート」等による、安心・快適・経済的なオール電化の生活を提案している。昨年10月からは熊本県出身の森高千里さんを新イメージキャラクターとして、オール電化で「暮らしがもっと楽しく、キレイになる感じ」をイメージさせる「キレイ・ライフ」を新ブランドとして、イベント等においてお客さまへのコンサル活動を積極的に展開している。
3.供給信頼度・品質の確保
 私たちの快適な生活や産業の生産活動における電気の役割はますます重要となっている。そのため、同支店では瞬時電圧低下の低減や台風・地震災害時の早期復旧など供給信頼度向上のための対策にも力を入れている。
 台風や地震による大規模災害が発生した場合には、全社大で非常災害対策組織を設置。全社を挙げて復旧作業に従事する。
 また、定期的な非常災害復旧訓練の実施や平成17年11月には陸上自衛隊と共同で、道路決壊などで孤立した地域を模擬したヘリコプターによる発電機車の輸送訓練を実施するなど、災害時におけるライフラインとしての電力確保に万全を期している。
 なお、大規模停電発生時には、ホームページや携帯電話サイトにおいて,停電状況の提供も行っている。 
4.企業の社会的責任(CSR)への取り組み
 経済のグローバル化の進展、ステークホルダーの意識の変化などに伴い、企業の社会的責任(CSR)に対する関心が高まっている。同支店においても、ステークホルダーからの信頼を確固たるものとし、持続的に発展していくためには、お客さま・地域社会から認められることが必要であり、CSR
活動を重要な課題と位置付け、積極的に推進している。
 ⑴環境活動 ◉九州ふるさとの森づくり
 九州電力は創立50周年を記念して、平成13年度から10年間で100万本を植林
する「九州ふるさとの森づくり」を九州各地で展開している。この活動は、地域の方々と一緒に植林活動を行うことにより,地域の緑化に寄与し、地域との結びつきを一層深めるとともに、地球環境問題について考えていただく機会づくりとするために実施しており、同支店では平成17年度までに、延べ25ヵ所、合計約5万6千本の植林を実施している。
 ⑵社会貢献活動 ◉音楽・文芸支援
 九州交響楽団による本格的なクラシックコンサートや小学生から大学生、社会人の在熊音楽家によるミニコンサートの実施。また、家族や友人、恩師などに宛てた「まごころメッセージ」の募集や家族の話題満載の「家族新聞コンクール」を実施している。
 ◉ボランティア活動
 ボランティアに対する社員の意識の啓発を図るとともに、地域社会の一員として、清掃活動や社会福祉施設への訪問など年間を通じ、地域に密着したさまざまな活動を実施している。
5.グループ会社営業支援
 自由化の進展やグループの連結決算が重視される中で、経営資源を最大限活用し、積極的な事業開発を展開していくことにより、グループ全体の収益基盤の拡大・強化を図っている。
 同支店では、特にキューデン・グッドライフ熊本が運営している熊本市城東町の介護付きシニアマンション「グランガーデン熊本」や、九州通信ネットワーク(QTNet)が実施している光インターネット・電話サービス
「BBIQ(ビビック)」などへの営業支援を積極的に行っている。
企業DATA
[所在地] 〒862-0951熊本市上水前寺1丁目6-36
[TEL] 096(386)2200
[資本金] 2,373億円
[設立] 1951年5月
[事業内容] 電気事業
[年商] 1兆3,294億円(06年3月期)
[代表者] 森元豊(執行役員熊本支店長)
[従業員] 13,074人(熊本支店1,182人)
[URL] http://www.kumamoto.kyuden.co.jp
[出先] 県内熊本支店ほか13事業所
[関連企業] 葛纉d工、光洋電器工業梶A九州高圧コンクリート工業梶A九州計装エンジニアリング梶A九州通信ネットワーク梶A潟Lューデン・グッドライフ熊本ほか

[採用情報]
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※この記事内容は、くまもと経済EX:2006年7月1日発行分の掲載内容です。