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くまもと経済EX 2010

熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

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情報通信・ICT関連
太陽光発電事業を中心に環境ビジネスを強化へ
西部電気工業
 創立から60余年にわたり、九州トップの「総合エンジニアリング企業」として、進展するIT社会をインフラ整備の面から支える西部電気工業梶i笠原正昭社長)。同社は、1947(昭和22)年の設立以来、情報通信設備関連、ネットワークソリューション、設備・土木関連、環境関連など、時代の変化に即応し、顧客の要望と信頼に応え得る技術と専門知識、営業力で地域社会に密着した活動を展開してきた。47年7月、福岡市に無線施設の建設保守を目的に設立した同社は、同年熊本市に本社を移転。以降、業容の拡大とともに九州各県での拠点整備を進め、74年には福岡証券取引所、78年に大阪証券取引所、2001年には東京証券取引所の第1部に上場した。03年9月には、福岡市に福岡本社ビルが完成し、熊本・福岡2本社体制で事業を推進してきた。今年2月に、2本社制を廃止、登記上の本社を福岡へ移転し、事業展開の強化と業務効率化の一層の向上を目指している。
6月に「事業開発部」、「経営企画本部」を新設
 同社では、次世代に向けた社内体制づくりを急ピッチで進めている。今年6月に「事業開発部」を新設した。新規事業創出に向けた機能の強化を図るための設置となる。また企業としての社会的責任等に係る業務の一体的運営を図るため、ISO推進室をCSR推進部に統合した。さらにグループ経営機能等の強化及び関連する部門等の連携強化を図るため、関連する経営企画部、事業開発部、CSR推進部を統括する「経営企画本部」を新設するなど、「利益率、生産性の向上を図るともに内部統制を確立し社会に貢献する」という経営目標に向けた取り組みの表れといえる。
九州トップクラスの太陽光発電システム施工実績
 事業の核である電気通信設備工事に加え電気設備や空調衛生設備の設計・施工、上下水道工事などの都市インフラ整備・土木工事関連、水処理施設、ごみ処理施設の建設工事やメンテナンス等の環境事業、特に地球的なテーマである環境問題に対応し太陽光発電事業に積極的に取り組むなど同社の事業領域はますます広がりをみせている。
 特に低炭素社会の実現に向けて、人にも地球にもやさしいクリーエネルギーを活用する「太陽光発電システム」には、環境事業部が中心になって取り組んでおり、システム提案から設計、運用までのトータルサポートが大きな特徴になっている。同社の太陽光発電事業には、公共施設や企業、工場等の大型施設を対象とした「公共・産業用システム」、クリーンで経済的な暮らしを実現する一般住宅向けの「住宅用システム」、公共・産業用が100件超、家庭用でも400件以上など九州トップクラスの施工実績を誇る。CO 2をはじめとする温室効果ガスの排出削減に貢献し、地球的テーマである環境問題に対応した急務のプロダクトとしてますます注目を集めている。
菊池市で「西部の森きくち」の植樹活動
 同社は、地域貢献にも積極的に取り組んでいる。今年1月には熊本県立大学への寄付を発表した。大学では、「西部電気工業奨学金」として、人材育成のための奨学金に大いに活用される。
 また3月には、地球環境保全、温暖化防止につながる取り組みとして熊本県・企業等との協働の森づくり「西部の森きくち」協定を熊本県菊池市と締結した。2010年から14年の5年間にわたり、菊池市旭志麓の菊池市所有林39haに植樹など森林整備活動を実施していく。4月17日に現地で開いた第1回植樹祭には、笠原正昭社長をはじめ同社社員、家族など300人が参加し、ヒノキやクヌギなどの植樹を行った。「森を育むことで、水源の涵養や二酸化炭素の回収、さらに生物の多様化に貢献できると思う」と笠原社長は話している。
「安全と品質」を徹底、信頼に応える100年企業へ
 NTTが進める次世代ネットワーク(NGN)の商用サービス開始など情報通信業界は大きな転換点を迎えている。笠原社長は「NGNの県庁所在地から周辺市町村へのエリア拡大に伴う、新たな通信設備工事の需要が見込まれる。また環境事業分野では、太陽光発電システムが一つの芽として育っており、大いに期待している」と手ごたえを感じている。「現場を中心とした事業展開を進め、私どもグループの基本である『安全と品質』をさらに徹底して、これまで培ってきた技術力と確かな品質をベースに社会から信頼される企業として、お客様の要望と信頼に応えられるための努力を続けていく」と次の100年に向けて攻めの姿勢を貫いていく。
profile
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笠原正昭 社長
かさはら・まさあき/横浜市出身、1945年1月30日生まれの65歳。慶應義塾大学工学部卒。68年日本電信電話公社(現NTT)入社。福岡本部長、取締役技術部長、NTT西日本常務取締役大阪支店長などを経て2002年6月西部電気工業兜寰ミ長、03年4月社長就任。趣味は囲碁、ウォーキング、ゴルフ
企業DATA
[所在地] 〒812-8565 福岡市博多区博多駅東3-7-1
[TEL] 092-418-3111
[資本金] 16億円
[設立] 1947(昭和22)年7月
[事業内容] 情報通信設備の設計・建設・保守、電気・管工事、土木工事、太陽光発電・環境関連工事、ネットワークソリューション等
[年商] 448億円(2010年3月期)
[代表者] 代表取締役社長笠原正昭
[従業員] 1,096人
[URL] http://www.seibu-denki.co.jp/
[出先] 支社(東京、福岡、長崎、熊本、鹿児島)支店(九州・沖縄に7支店)
[関連企業] 西部電設梶A九州通信産業梶A九州ネクスト梶Aひばりネットシステム梶A公栄設備工業梶A兜汢ェ通信工材製作所、九州電機工業梶A叶m和

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※この記事内容は、くまもと経済EX:2010年7月1日発行分の掲載内容です。