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くまもと経済EX 2010

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「市民の身近な法律専門家」を目指し、 国内業界で初めて誕生した従たる事務所設置法人
司法書士法人 ヒューマン・サポート法律支援センター
 熊本市清水亀井町の大島隆広司法書士事務所を前身として2003年4月に創立した司法書士法人ヒューマン・サポート法律支援センター(HSHSC)。創立と同時に熊本市南部地区の業務を担当する薄場事務所(同市薄場町、井上勉所長)を設置しており、同市清水亀井町の清水事務所(大島隆広所長)を主たる事務所に、国内業界では初となる従たる事務所を設置した法人が誕生した。
 さらに同法人は07年5月、熊本市東部地区の司法サービスレベル向上を目的に健軍事務所(同市東野1丁目、山ア順子所長)を開設。現在では清水・薄場・健軍の3事務所体制、有資格者5人、総勢19人のスタッフを擁する県内トップクラスの司法書士法人へと生成発展しつつある。人口・事業所の集中でニーズが高まる熊本市のみならず、司法過疎地域における法的アクセスの向上も目指している。
「変革前進!強みを活かし、未来へつなぐ」
 同法人は毎年1月、3事務所の全スタッフが一堂に会する経営方針発表会を開催している。毎回、年度方針や将来ビジョン、年度計画などが発表され、全スタッフの結束が深められている。今年1月の開催では2010年度テーマを「変革前進!強みを活かし、未来へつなぐ」と発表した。これは「経済環境が低調な昨今だからこそ、依頼者に夢や希望、可能性を与えたい」という、大島代表はじめスタッフ全員の強い願いと達成意識を表現したものだという。
 「我々の思いをしっかりと依頼者に伝えていくことにも力点を置いていく」と話す大島代表。同法人が今年度テーマ実践の第一弾として取り組んだことは「絵画の掲示」だった。これは、清水・薄場・健軍の3事務所の各面談スペースに年度テーマに合わせてレンタルした絵画を掲示することで、来所者が事務所スタッフからのメッセージを感覚的に感じ取れるよう工夫した結果だ。2010年度は“海”を題材とした絵画を掲示している。
 「海の絵からは、水平線を望みつつ未来に向かって限りない可能性を抱きながら前進するというイメージを感じ取ることができる。これは“法による解決を求める依頼者に対して夢や希望を与える”という今年度テーマに合致している」と語る大島代表。「絵画の掲示は、無機質な空間と捉えられがちな事務所内において、来所者に心の安堵感を与えることができるのでは」と話しており、掲示する絵画の題材はこれから毎年、年度テーマに合わせて変更していく方針だ。
 これら年度テーマに加え、同法人が重要項目と捉えているのは「人“財”育成」。スタッフ各自が成長し自己実現をしていけるよう、法人設立当初より外部研修・資格取得などへの支援を行っており、今年3月には大島代表自らが熊本学園大学大学院経営学研究科を修了した。さらに、同法人は今後10年以内に全職員の8割以上が司法書士試験に合格するという構想を描いており、今後さらなる法的サービスの質の向上が期待される。
さらに身近な法律専門家へ
 同法人は近年、外部への情報発信を目的に月刊情報誌「法エール」の発行を続けている。同誌では事業承継や特定商取引・割賦販売、賃貸借契約など、日常の疑問や度々発生する問題などについて過去の判例を基に平易な解説を加えつつ紹介しており、日常のトラブル防止や法律知識の蓄積に役立つという理由から関与先企業や来所者からの高い評価を得ているという。また同誌にはスタッフ紹介や事務所近況についての記事などが掲載されており、“事務所便り”としての側面も有している。事務所のタイムリーな情報を外部へ発信をすることは、HSHSCが目指す「市民の身近な法律専門家」の実践とも言え、電子メール版も発行している同誌のメールマガジン登録者は2010年6月20日発行の18号目を迎えた現在も増加傾向にあるという。
犯罪被害者等の支援
 2010年2月11日、くまもと県民交流館パレア(熊本市手取本町)で「犯罪被害者支援・思いやりの連携・支えてくれてありがとう」と題した市民公開シンポジウムが日本司法書士会連合会(日司連)の主催で開かれた。これは大島代表が平成18年第68回の日司連の総会において「犯罪被害者支援に組織的に取り組む必要がある」との議案を提出したことに端を発したものだった。
 同シンポジウムでは犯罪被害者支援に関する専門家や学識者、犯罪被害者遺族や著名なジャーナリストによる講演と、司法書士をコーディネーターとしたパネルディスカッションなどが行われ、当日は県内外から220人を超える来場者があり、犯罪被害者支援に関する社会的関心の高さがうかがえた。
より良い司法制度の確立へ
 司法書士は、書類作成で培われた能力を活かして、依頼者と二人三脚でトラブル解決に当たることが強みとなっており、簡易裁判所における140万円以下の訴訟代理権限取得や、裁判外紛争解決手続(ADR)制度の開始など、司法書士が関わる職域は年々拡大を続けている。大島代表は「将来、民事だけでなく刑事司法に関しても司法書士が今まで以上に関与することになるであろう」と話しており、HSHSCはより良い司法制度の確立に向けた取り組みを積極的に行っていくという。県内最大規模であり、3事務所体制という充実したネットワーク網を持つ司法書士法人ヒューマン・サポート法律支援センター。「人」を大切にし、「法」の光で「人」を照らすという意味の経営理念「法を活かし、人を活かす」を掲げるHSHSCは、成長を続ける県内経済においても「市民にもっとも身近な法律専門家」として唯一無二の存在となりつつある。
 Human(人)及びHouritu(法律)とSupport(支援)の頭文字を組み合わせたロゴマーク。中央には「法の光を当てて光輝く、人間の誰しもが生まれながらにして持つダイヤモンド」を表象している
薄場事務所
[所在地] 〒861-4131 熊本市薄場町46薄場合同ビル内
[TEL] 096-320-5132
[FAX] 096-357-5710
[司法書士] 井上勉

健軍事務所
[所在地] 〒861-2106 熊本市東野1丁目1-12
[TEL] 096-360-3366
[FAX] 096-360-3355
[司法書士] 山ア順子、佐藤芽久美
profile
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大島隆広 代表社員・司法書士
おおしま・たかひろ/佐賀市出身、1961(昭和36)年11月4日生まれの48歳。中央大学法学部卒業後、熊本学園大学大学院経営学研究科を修了。89年に司法書士資格取得後、91年に司法書士事務所を開業。2003年4月1日に司法書士法人を設立し、代表社員に就任。趣味は読書・スポーツ
企業DATA
[所在地] 清水事務所 〒861-8066 熊本市清水亀井町16-11
[TEL] 096-346-3927
[FAX] 096-346-4044
[設立] 2003年4月1日
[事業内容] 法人・不動産登記、債務整理手続、成年後見手続、遺言相続手続、簡裁訴訟代理等関係業務、法律相談、告訴状・告発状作成など [関与先] 約900社
[代表者] [司法書士] 大島隆広、西本清隆
[従業員] 19人(有資格者5人、3事務所合計)
[URL] http://www.hshsc2003.jp/

[採用情報]
現在、登録がありません。
※この記事内容は、くまもと経済EX:2010年7月1日発行分の掲載内容です。