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くまもと経済EX 2010

熊本の明日を拓く未来創造企業の戦略

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医療・医療関連・教育
地域の必要を満たすことを通して「こころの故郷」を実現
(医)桜十字 桜十字病院
 「こころの故郷」という理念を掲げる医療法人桜十字病院(熊本市御幸木部1丁目、西川朋希理事長)は、経営継承から5年目を迎える。これまで同院は、地域に根差した医療機関として、患者さま・地域の方々・連携医療機関等の安心の拠り所となるべく、医療機能・設備・人材・医療の質を積極的に整えてきた。病院のすすむべき方向性として「地域の必要を満たす病院でありたい」と語るように、患者さまやご家族の“声”、地域住民や他医療機関の“声”に学び、求められているもの、必要とされているものを次々と展開してきている。
 急性期病院が急性期の役割に集中できるように、レスピレーター管理が必要な状態や急性期直後の状態から入院を引き受ける亜急性期の医療機能を充実、一般病床35床の看護配置は今年6月より7:1の体制となっている。急性期病院から在宅へのシームレスな連携の構築は時代の要請であるが、その流れを実現するべくリハビリ機能を強化、リハビリテーション科のセラピストは50名以上に達した。その他に、緩和ケア(21床)や小児リハビリ、心疾患リハビリといった、地域の必要に対して過少である医療機能に対しても積極的に取り組んでいる。そして、高齢化の進展に伴い更なる整備が求められている高齢者住宅事業を次々と開設、一号棟の「ホスピタルメント桜十字」(101室)に引き続き、昨年開設した二棟目の「ホスピタルメントさくら西館」(97室)も既に満室となっており、さらなる展開が求められているところである。
外来フロアを全面改装 新たな医療ニーズに応える
 本年度は、敷地南側に位置する本館1階部分を全面リニューアルした。このフロアには、受付、外来診察室、小児科関連、歯科、健診センター、内視鏡関連、画像診断関連など様々な機能が集約しているが、今回のリニューアルでは、医療機能の充実を図ると共に、より上質な医療を提供することを目的とし、桜十字病院の軸である「患者さま満足」という視点に即した工夫も設計の随所に施されている。内装は木目調の落ち着いた雰囲気に一新、環境への配慮から照明にはLEDを採用している。外来診察室の機能性を向上させ、小児科診察室の隣には小児リハビリテーション室を新設した。また、内視鏡関連のスペースと設備を見直し、1日あたりの検査実施可能数が大幅に拡充した。これは、今後より一層、内視鏡・胃カメラのニーズが増えるという予測への対応である。医療機器においては、マルチスライスCTに加え、マンモグラフィーや1.5テスラのMRIなども更新し、これまで以上に様々な検査が可能となっている。
利用者本位のきめの細かい健診事業
 外来全面改装に伴い、健診センター及び人間ドックエリアも全面的に見直し、ハード面においても、明るく、安らげる、癒しの空間を実現。動線の最適化を追求して、よりスムーズに受診できるようになった。もちろん、桜十字病院の健診事業は、ハード面だけではなく、運用面においてもその理念の実現を図っている。まず特徴として、きめの細かい個別対応が挙げられる。同院の健康診断の利用者に対しては、以前の結果に即した個別のメニューをお勧めしている。また、巡回健診(バス健診)では、訪問先の企業側の事情に合わせて健診の実施を図っている。例えば、日中の業務に差し支えないように早朝の時間帯の健診実施などに対応、また、保健師・管理栄養士・セラピストなどによる、運動や食事についての勉強会なども要望に応じて実施している。
人間ドックの「こうあって欲しい」を実現
 人間ドックにおいては、「お客さまは、多忙な中、わざわざ丸1日の時間を作って来院する」ということを重視、病院で過ごす時間が利用者にとって満足のいくものとなるように特に注意を払って業務を設計している。人間ドックの一連の流れの中で、ゆっくりくつろぎたいポイントなど、個室であって欲しいところは個室を用意。人間ドックの結果説明は、「後日であるより当日である方がよい」「紙によって結果を知るのではなくて、医師により説明を受けた方が安心」「疑問点は、その場で医師に聞ける方がよい」という「いままでになかった。でも、こうあって欲しい」ということを大切にして業務を設計、実現している。これらの特色のある取り組みは、お客さまの声に学ぶということで、同院でアンケートを実施、それを基に様々な点を改善してきた。これも同院が掲げる「お客さま満足の追求と実現」という理念の発露であるといえる。
profile
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松田正和 院長
まつだ・まさかず/専門:外科、経歴:熊本市民病院院長。日本外科学会専門医・指導医、日本消化器病学会専門医、日本消化器外科学会認定医、日本大腸肛門病学会専門医・指導医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、医学
[診察科目] 内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、神経内科、外科、小児外科、肛門外科、 リハビリテーション科、麻酔科(白石文美恵)、小児科、脳神経外科、消化器外科、皮膚科、整形外科、放射線科、精神科、歯科
[診療時間] 平 日 9:00〜17:00 土曜日 9:00〜12:00 ※日・祝日は休診
[病床数] 一般病棟  35床 障害者施設等一般病棟 120床 特殊疾患病棟 60床 回復期リハビリテーション病棟 45床 医療療養病棟 360床 緩和ケア病棟 21床
[関連施設] ・特定施設「ホスピタルメント桜十字」・住宅型有料老人ホーム「ホスピタルメントさくら西館」・居宅介護支援事業所「ケアーセンター桜十字」・訪問介護事業所「訪問介護ステーション桜十字」・通所リハビリテーション「デイケア桜十字」
企業DATA
[所在地] 〒861-4173 熊本市御幸木部1-1-1
[TEL] 096-378-1111(代)
[FAX] 096-378-1119

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※この記事内容は、くまもと経済EX:2010年7月1日発行分の掲載内容です。