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くまもと経済EX 2010

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人材力の強化で読影システム「D-eye」はさらに高品質に
潟純Cズ・リーディング
 CTやMRIなど医療用撮影機材の高性能化は様々な利点を生じさせたが、その半面で、撮影件数や画像枚数の増加により、放射線科専門医(読影医)が不足している状況がより深刻になりつつあるという。医療の現場が抱えるこの課題を解決しようと読影医であった中山善晴社長が設立した潟純Cズ・リーディングは現在、富士フイルムメディカル梶i東京都港区)と共同開発した独自の読影システム「D-eye」を使い、合計20カ所の医療施設(うち県内は18)と読影ネットワークを結ぶことに成功している(2010年7月現在)。同システムは読影依頼を受けた画像について、複数在籍する読影専門医に対して各専門分野に合わせた担当振り分けを行い、1次読影、2次読影後、文章校正を経て依頼者にレポートを返信するもの。現在は同市南熊本3丁目のくまもと大学連携インキュベータ内に開設した熊本大学放射線医学教室連携画像診断センターを拠点に読影協力医12人体制で依頼の処理に当たっている。
事業拡大に伴い人材力を強化
 医療施設からは依然として高需要が見込まれており、同社は人材力の強化を急務としている。読影協力医は将来的に20人まで増員したい考えで、これに先立ち2010年5月からはトランスクライブ(読影医が診断内容を吹き込んだ音声データの文字起こし・校正)担当としてアルバイト5人を採用。正社員5人を合わせた全スタッフを医療、営業、企画の3部門に担当分けし、業務の効率化を行っている。
ニュービジネス大賞優秀賞を受賞
 医療業界が慢性的に抱える課題を解決する革新的取り組みとして、創業時から各方面からの期待を集めた同社の遠隔読影事業。2010年5月には(社)九州ニュービジネス協議会(福岡市中央区)が開催した九州ニュービジネス大賞において優秀賞を受賞した。同賞は新事業の創出や育成、九州地域の起業家マインド活性化などを目的に同協議会が06年から実施しているもので、大賞1社、九州アントレプレナー大賞1社、優秀賞数社が選出される。同社は事業の新規性などが評価されたという。  中山社長は「成長のスピードは予想よりも速いが、それは医療施設から当社事業が求められている証拠では。人の生命に関わる仕事だけに、より広く医療業界を支えていきたい」と話した。
profile
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中山善晴 社長
なかやま・よしはる/熊本市出身、1970年1月27日生まれの40歳。熊本大学大学院医学研究科博士課程修了。95年医師免許取得、2000年放射線科専門医資格取得。同大医学部付属病院、国立療養所再春荘病院、健康保険人吉総合病院などに勤務した。趣味は読書とお酒。写真は「九州ニュービジネス大賞優秀賞」賞状と盾を手にする中山社長
企業DATA
[所在地] 〒861-5514 熊本市飛田3-10-21
[TEL] 096-342-7878
[FAX] 096-344-0202
[資本金] 2,050万円
[設立] 2007年7月
[事業内容] 遠隔医療支援事業、医用画像診断支援事業、放射線科コンサルティング事業、医用三次元画像解析事業
[従業員] 5人
[URL] http://www.ysreading.co.jp/
[E-Mail] info@ysreading.co.jp

[採用情報]
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※この記事内容は、くまもと経済EX:2010年7月1日発行分の掲載内容です。