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くまもと経済EX 2011

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限りある資源を利活用、「焼酎粕、生おから」を使った環境リサイクル企業
株式会社ビオテック九州
 06年に設立し、焼酎粕飼料製造・加工・販売などの業務を行う潟rオテック九州(熊本市南熊本3丁目、金山正浩社長)。同社は今年4月、熊本市水前寺6丁目にある事務所を同市南熊本3丁目の中小企業基盤整備機構くまもと大学連携インキュベータ内に移転した。 金山社長は「今回の移転に伴い今後は大学や企業などと連携し計測データなどをもとに新商品の開発などにも力を入れていきたい」と話している。
焼酎粕から牛の飼料をつくる
 2007年には、焼酎粕の海洋投棄が禁止されることとなり、多くの酒造業者にとって焼酎粕の処理問題は経営の根底を揺るがす事態となっている。
 同社では、2006年から焼酎粕を原料にした家畜用の発酵飼料の開発を進め、2007年11月から植木工場で飼料の製造を始めた。同工場では回収した焼酎粕に乾燥粉砕したトウモロコシの芯や米ぬかなどを加え、水分を95%から約50%に減らすことにより加熱で水分を減らすよりもCO2の排出が少なく環境に優しいシステムを構築している。また混合物を発酵させ、消化しやすく保存性の高い飼料に加工しているのも特徴だ。同製品は猛暑で食欲が落ちた牛でもよくたべるので牧畜農家にも製品の評価は上々だという。今後は販路を拡大しながら県内外の農協や有力業者との連携を目指すという。また同社では生おからを乳酸発酵させて家畜用飼料を製造する新たな商品開発も進めている。
くまもと農商工連携100選に選定
 2009年10月には同社の取り扱う焼酎粕乳酸発酵堆肥「ビリオソイリー」が熊本県農商工連携推進協議会から農林水産業者と商工業者が連携し熊本の豊かな農林水産資源と関係者の技術や知恵をいかした取り組みとして「くまもと農商工連携100選」の選定を受けた。
環境活動を通じた貢献を
 金山社長は「当社は産業廃棄物である焼酎粕の完全リサイクルを目的として設立しました。今まで廃棄処分されていた食物残渣を無駄なく、再利用することで、循環型社会に貢献できる企業を目指し、今後も環境活動を通じた環境保全への貢献を目指していきたい」と力を込めた。
profile
金山正浩 社長
かなやま・まさひろ/熊本市出身。1948(昭和23)年7月28日生まれ、63歳。46年立命館大学経営学部卒業‐同年熊本商銀信用組合入社、62年日本光洋開発叶ン立、代表取締役社長を経て2006年12月潟rオテック九州設立、代表取締役就任。趣味はゴルフ。
企業DATA
[所在地] 〒860-0812 熊本市南熊本3-14-138
[TEL] 096-223-5688
[FAX] 096-373-7131
[資本金] 995万円
[設立] 2006年6月
[事業内容] 焼酎粕・生おから乳酸発酵飼料の研究開発・製造・販売
[代表者] 代表取締役社長 金山正浩
[従業員] 11名
[URL] http://www.biotec-kyushu.jp/

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※この記事内容は、くまもと経済EX:2011年7月1日発行分の掲載内容です。