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開業５０年の思い― 「企業のオンリーワンを引き出し、それを日本一にしたい」

山﨑公認会計士・税理士事務所

来年で事務所開業５０年

　昭和３７年に新町で開業した同事務所も来年、節目の５０周年を迎える。一代で熊本を代表する税理士事務所を築き上げた山﨑勝氏は「時代における顧客ニーズに応え、企業から必要とされる事務所を目指してきました」と振り返る。現在、熊本を中心に350社の顧問先を持つ同事務所は、顧客にとって最高のパートナーといえる存在であり、これからの熊本新時代を考える上でも存在感を示してくれることだろう。

事務所新築を計画、ＩＴを駆使したサービス模索し新創業へ

　山﨑会計ビルは、明牛橋通りのシンボル的存在といえる５階建ての建物。建築は昭和５６年で、現在西側への新築移転を計画しており、来春までに設計を含めた具体的な計画段階に入るという。また、事務所建築を機にＩＴを駆使したサービスを充実したい考えで、「通信技術が発達している現代では、ＩＴを駆使したサービスを念頭に顧客ニーズに応えていく必要があると思う」とする。現在、構想を練っているのが、パソコン同士で顧客と顔が見えるサービスの提供で、「２台のパソコンを使いテレビ電話のような感覚でサービスを提供すれば、遠く離れた場所でも速やかにサービスを提供できる。あくまで、顧客ニーズに合わせた形で段階的に導入していく」。
　ビルの新築と合わせ、新たなサービスの形を模索する同事務所。半世紀の歴史を刻み、「新創業」と呼ぶにふさわしい次へのステップがいよいよ、輪郭を見せ始めた。

ロータリー歴３５年。「新幹線時代を盛り上げたい」

　県内税理士の第一人者である山﨑勝氏を語る上で、ロータリアンとしての話題は欠かせない。38歳で始めたロータリー活動は今年で35年、一昨年７月から１年間は、国際ロータリー第2720地区（熊本・大分76クラブ所属）のトップであるガバナーを務めた。熊本から広がる奉仕の輪は世界へと広がり、熊本においてもロータリアンの存在は大きくクローズアップされている。今年は３月の九州新幹線全線開業を記念し、「ロータリークラブ320キロ駅伝」を、山﨑氏をはじめとした実行委員会のメンバーで形にし、２月２６日から３月１３日までの間、博多駅～熊本駅～鹿児島中央駅間で障害者や各県のロータリアンらのランナーでたすきをつないだ。
　「新幹線開業は熊本にとって大きなビジネスチャンス。世界を舞台に活躍しているロータリアンの活動を広く知ってもらい、新幹線時代を少しでも盛り上げることができたら」。また、一人の経済人として地元・熊本への思いをこう語る。「熊本には豊かな自然や観光資源がたくさんある。熊本人は他にはない、その素晴らしさとありがたさを再認識し、魅力ある都市づくりを考えていかなければならない」。具体的な地域戦略としては「熊本駅を下りて、阿蘇・天草へ向かう２次アクセスを整備し、新幹線を使って訪れた県外客を取り込まなければ」。

「企業のオンリーワンを引き出し、日本一にしたい」

　「企業というのは、何かしらの分野で必ずオンリーワンの力を持っている。それを引き出し日本一にするのが我々の役目であり、開業して以来、常に目標としてきた夢でもある。熊本ですべての企業が「日本一」と自信を持っていえる素材を持っていれば、きっと熊本は九州一の県になると思いますよ」。長年の経験をもとに中小企業の応援団として自信を見せる山﨑氏。これからも次世代の熊本を支える重要なポジションを担ってくれることだろう。

profile

山﨑勝所長
やまさき・まさる／熊本市出身、1937（昭和12）年12月6日生まれの73歳。熊本商業高校（定時制）－熊本商科大学（夜間）から中央大学法学部の通信教育に移り、在学中に税理士資格を取得。62年8月、新町に税理士事務所開業。69年2月に公認会計士の資格を取得し同年4月、同地で公認会計士事務所を開業。81年現在地に５階建てビルを建築し、事務所移転。2009年7月1日から1年間、国際ロータリー第2720地区のガバナーを務めた。趣味は浮世絵（江戸時代の庶民画）収集ほか、将棋は4段の腕前。

企業DATA

[所在地]　〒860-0975 熊本市新屋敷2-2-23

[TEL]　096-364-2171

[FAX]　096-371-5651

[設立]　［創業］　昭和37年8月

[事業内容]　監査業務、税務会計業務、経営コンサルタント業務

[従業員]　17名

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※この記事内容は、くまもと経済ＥＸ：2011年7月1日発行分の掲載内容です。