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創業50年、「ゼロエミッション」実現に向け リサイクル業界をリードする
有価物回収協業組合 石坂グループ
21世紀に入り、世界的に大きくクローズアップされている
環境問題だが、熊本で半世紀にわたり、
リサイクル業界をリードしてきたのが、
県内最大級のリサイクル施設を有する石坂グループだ。
県内9市28町村から業務を受託
 石坂商店としての創業が1961(昭和36)年。79年にはリサイクル業者6社が県内で初めてリサイクル事業関連の組合組織を「事業協同組合」形式で設立し、86年に現在の協業組合へと組織を変更した。現在は県内9市28町村から業務を受託、自治体系約2万トン、事業系約1万トンの資源物リサイクル化および約7万トンの有価物原料化を行っている。
 創業から半世紀。石坂グループは常に地球環境保全の一端を担い、「環境のリーディング企業」として地域に貢献している。
06年に総合リサイクル工場完成、環境教育の場として地域に開放
 石坂グループとしての沿革を振り返ると、85年に大津事業所、86年に西部事業所をそれぞれ開設し、営業エリアを徐々に拡大していった。また、宇土市や上天草市、玉名市などで地元の協力会社とリサイクル施設を建設。近年では、2007年に玉名市の丸光グループと共同出資で葛ハ名リサイクルプラザを設立し、再資源化中間処理施設を建設するなど、県内各地で事業基盤は着々と整備されている。一方、2006年には本社に隣接する1万8152m2の敷地に総工費17億円で総合リサイクル工場を建設。ペットボトルやびん・ガラスの原料化ほか、新エネルギーである高カロリー固形燃料「RPF」など、多品目の再資源化が可能となり、リサイクル率の向上へ大きく前進した。また、施設内を一般公開しリサイクルへの意識啓発を促すなど、環境教育の場としても地域に根付いた工場だ。
熊本新港に大型リサイクル施設が竣工
 近年の大きな動きとしては、総事業費40億円を投資し、熊本港臨海用地に建設した大型再資源化工場がある。同工場は、紙専門商社の鞄本紙パルプ商事(東京都)と石坂グループの共同出資で設立した潟Gコポート九州が営業しており、プラスチックや機密書類、廃材となった木くずを再生樹脂やパルプ、木質ペレットに再資源化。機密書類溶解事業の専門工場は九州初で、全国有数の先進的なリサイクル施設として今、業界で注目を集めている。エコポート九州では「工場の各工程で残る廃棄物を固形燃料化し、ゼロエミッション型工場を目指す。3年後には売上20億円を見込む」としている。
地域とともに次の10年へ向け
 石坂グループは、学校・各種団体を受け入れた工場見学や体験学習、地域における清掃活動といった日々の業務だけでなく、4年前からは2年に1回のペースで、地域住民向けに「感謝祭」を開催しており、毎回2千人規模を動員。また、2007年には九州各県の行政機関をはじめ、関係者230人を招き「環境フォーラム」を開いた。これらの取り組みは、「地域とともに」という企業理念の象徴であり、次の10年へ向けリサイクルを推進する中で、決して変わることのない精神だ。石坂グループは今後も「環境のリーディング企業」としてリサイクル業界を牽引し、地域の環境保全に貢献する存在であることは間違いない。そして、同グループが事業を継続していく21世紀において、廃棄物ゼロを目指す「ゼロエミッション」の実現も、そう遠い未来ではなさそうだ。
企業DATA
[所在地] 〒861-8031 熊本市戸島町2874
[TEL] 096-389-5501
[FAX] 096-389-5502
[資本金] 7千万円
[設立] 1979(昭和54)年5月
[事業内容] 古紙・再生資源の収集選別・加工処理、産業廃棄物処理業
[年商] 38億円
[従業員] 190人
[URL] http://www.ishizaka.gr.jp/
[出先] 西部事業所(熊本市上代7-28-11)大津事業所(大津町杉水3746)
[関連企業] 泣Aイワ有価物処理企業、巨ホ坂商店、拠メ 商店、牛ト生資源リサイクルセンター、巨ホ坂容器、潟Gコポート九州

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※この記事内容は、くまもと経済EX:2011年7月1日発行分の掲載内容です。