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玉名完結型医療を目指し地域の医療拠点として開業医や住民に選ばれる病院に
社団法人玉名郡市医師会立 玉名地域保健医療センター
「開放型病院」であることを最大の特徴とし、「玉名完結型医療」を推し進めている
(社)玉名郡市医師会立 玉名地域保健医療センター(玉名市玉名、赤木純児院長)。
高品質な医療技術と最新の医療機器を駆使し、
玉名郡市の住民に安心な暮らしを提供し続けている。
開業医との連携強化と技術力の高さをPR
 「玉名地域における受け皿的病院としての役割を全うし、さらに患者に選ばれる病院を目指したい」。平成22年4月に院長に就任した赤木純児院長はこう展望を語る。
 「開放型病院」として開業医の患者を受け入れ、開業医と共同で患者の診療・治療を行う(社)玉名郡市医師会立玉名地域保健医療センター。4月に加わった神経内科を合わせ診療科目は12科目、150床あるベッドは全て開放型病床となっており、地域医療における役割は非常に大きい。しかし受け身で患者を待つだけではいけない、対外的に病院をPRするべきだと赤木院長は積極的な姿勢を見せている。
 「開業医との連携を強めるのはもちろんのこと、今後は地域住民に向けアピールすることを課題としたい。玉名に住む患者さんが診療所から病院に紹介される場合、熊本市内の病院を選ぶというパターンが多いのが現状で、熊本市内志向が強いのは否めない。玉名完結型医療を実践するために、従来のイメージを払拭し、玉名でも熊本市と同等の高品質の技術とサービスを提供できることを伝えていきたい」と意欲を持って語る赤木院長。
 赤木院長の研究への熱意は衰えることはない。1992年から95年まで米国国立癌研究所(NIH、NCI)へ腫瘍免疫の研究のために留学していた赤木院長。帰国後も熊本大学にて、癌患者で癌特異的腫瘍免疫を誘導することに取り組み、大学を離れてからも「免疫治療がなぜ実際のがん患者で効果を発揮することができないか」ということに興味を持ち研究を続けた。そしてある種のリンパ球(CD57陽性細胞)が癌患者の免疫抑制に深く関わっていることを解明し、この細胞をマーカーにしたり制御することによって、治療法として未だ評価の低い免疫治療ばかりでなく化学療法の効果も着実にアップさせることができると語る。この成果は、今年10月に名古屋で開催される日本癌治療学会で発表予定である。
 こうした熱意の表れか、1年間の手術数は260例から344例に、1日の平均入院患者数も118人から130人に増加した。玉名地域の医療拠点として、地域に向け玉名の医療情報の発信に力を入れていく。
新たな設備、システムを続々導入増改築の計画中
 昨年から新しい改革的な動きが多く見られる同院。今年1月には、磁場と電磁波で体内の状態を画像として描写しコンピューター解析できる、東芝製の超伝導MRI装置(磁器共鳴断層装置)を総費用約1億円で導入。2月からはオーダリングシステムを稼動。同時にPHSを採用し、ナースコールと連動させて、看護師業務の利便性を向上させた。また同月、作業療法部門を開設し、作業療法士2人を増員。リハビリテーション科での取り組みを強化させた。また、呼吸器科、神経内科、消化器科にも医師6人が加入した。そして今春、病棟の看板設置工事が完成。夜間の外来患者にわかりやすいよう、病院名がライトアップされるように施した。
 対外的なPR活動にも積極姿勢を見せている。就任当初、玉名郡市の開業医や施設に一件一件あいさつ回りし、病院のアピールに尽力したという赤木院長。6月には、病院のPRとして開業医や施設向けに広報誌を発刊。また7月には第一回目となる「開放型病院連絡会」を開き、同院職員と開業医が交流を深め連携を強化するための懇親の場が実現した。必要な会議や勉強会を増やし、目標の周知と方針の再確認を徹底し、職員の意識改革を促している。特に院内の整理・整頓・清掃・清潔・しつけ(5S活動)を推進しており院内の整理整頓が進めば、ひいてはそれが院内業務の効率化や医療安全に直結すると考えている。
 「患者に高品質かつ安心な医療を提供することを病院の第一の役割と考えているが、そのためには専門技術をもった人の集団である病院の職員それぞれが各持ち場で全力を発揮できることが重要となってくる。そのための場を整えることが私の院長としての役割と考えている。職員各自がその場で全力を発揮できることにより病院全体の機能が向上し、ひいては患者に高品質で安心な医療を提供できるようになる」と説明する赤木院長。設立26年目を迎え、数年先の着工に向け、現在増改築の計画が進んでいる同院。患者、開業医、職員全ての人が満足できる病院、そして地域住民の信頼に応える医療拠点として着実に進化を続けていく。
企業DATA
[所在地] 〒865-0005 玉名市玉名2172番地
[TEL] 0968-72-5111
[設立] 1985(昭和60)年5月
[事業内容] [診療科目] 外科・消化器科・循環器科・リハビリテーション科・内科・呼吸器科・整形外科・小児科・麻酔科・神経内科・泌尿器科・放射線診療科
[代表者] 赤木純児 医院長
[従業員] 170人
[URL] http://www.tamana-medical.com/

[採用情報]
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※この記事内容は、くまもと経済EX:2011年7月1日発行分の掲載内容です。