トップ Companies くまもと経済EX 2006 環境改善へ向けた継続的な取り組みが、消費者から厚い信頼を集める
くまもと経済EX 2006

熊本の明日を拓く未来創造企業 100の戦略

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製造・農業
環境改善へ向けた継続的な取り組みが、消費者から厚い信頼を集める
南九州コカ・コーラボトリング
オープンから2ヶ月で来場者約7万7千人を突破 “地域に開かれた公園工場”「グリーンパークえびの」
地域環境への配慮と充実したアメニティー施設が話題を呼んでいる「グリーンパークえびの」
自治体との連携で設置を進めている災害対応型自販機
 1886年5月、ジョージア州アトラ ンタで誕生した“コカ・コーラ”は、今 年生誕120周年を迎えた。日本にお けるコカ・コーラビジネスは、1956 年に最初のボトラー社(製造・販売 会社)が東京に誕生した後、全国各 地にボトラー社が設立された。そし て1962年(昭和37年)に南九州コ カ・コーラボトリング株式会社の前 身である南九州飲料株式会社(本社 熊本市)が創業。熊本、鹿児島、大分 、宮崎の南九州4県を事業活動地域 に、現在では年商800億円を超え、 九州でも屈指の大手地場飲料メー カーとしての地位を確立している。  同社グループ会社の白州ヘルス飲 料株式会社は、宮崎県えびの市に建 設した“えびの工場”を昨年10月に 稼動開始した。広さ約3万1千・の 同工場の生産能力は、1分間に約1500 缶で、年間1400万ケース(30本/ケース)の缶飲料を生産できる能力を 持つ。周辺は霧島山系を主な水源と する豊富で良質な地下水に恵まれ、 飲料水工場としてすばらしい立地条 件を備えている。さらに工場設備に は、製品液等を冷却するための冷却 装置に、水と水蒸気のみを使用する フラッシュ冷却装置や、ボイラーに は二酸化炭素の排出量が少ない液 化天然ガスを使用。見学棟の電力 供給のために設置した太陽光発電 システムや、夜間の遊歩道を照らす 外灯の電気エネルギーに風力発電 を使うなど、環境に配慮した設備を 備える。  同社では“豊かな自然環境と調和 し、地域に開かれた公園工場”をコ ンセプトに工場建設段階より開発を すすめ、今年3月工場見学者施設 「コーク館」およびフラワーガーデン、 遊歩道、芝生広場、散策エリアなど ら、親子で楽しめるコーナーとして好 評を博しているという。3月のオープ ンからわずか2ヶ月で、予想を大幅 に上回る約7万7千人(うち工場見 学者1万人)が来場している同施設 は、今後ますます人気のレジャース ポットのひとつとしてとして認知され ていくと思われる。
「環境と調和」が 経営の重要なテーマ
公園内を散策できる遊歩道には再生レンガを使用
 えびの工場建設にみられるように、 同社では環境面での地域貢献を重 視し、さまざまな取り組みを積極的に 展開している。製造時に排出される お茶やコーヒーかすの再資源化、水 や電気使用量の削減、PETボトル再 利用ユニフォームの採用やグリーン 購入の促進、車両燃費の向上を目指 したエコドライブの導入など、事業 活動の中で生産・物流・販売・回収 の各工程別に環境負荷の軽減化を推進し、循環型社会の実 現に向けて積極的な取り 組みを行い、着実な成果 を上げている。また、地域 の環境整備や森と水の重 要性について考えること を目的に、社員ボランティ アや市民参加型の植林活動も行っている。
 一方、同社では自動販 売機による地域貢献の一 環として、災害対応型自動 販売機の設置をすすめている。これは地震や水害といった災害時における救援物 資提供に関する協定を各自治体と 結び、指定避難場所・施設に電光掲 示板が搭載された自動販売機を設 置するものである。災害時など飲料 水が不足した際にはパソコン端末を 使って自動販売機に電波信号を送 ることで、機内の飲料水を無償で提 供することができる。また電光掲示板 には通常、時事通信社から配信され る情報を掲示できるほか、緊急時に は市民に災害情報をタイムリーに提 供することができる。同社は今年5月 までに南九州4県下において、8つ の自治体と協定を結んでおり今後も 積極的な展開を目指したいと言う。 地球規模の環境保全が叫ばれてい る中、「環境と調和」を経営の重要な テーマの一つとしてとらえる同社。さ まざまな側面で地域社会に貢献した いという企業姿勢。これら数々の地  工場見学はツアーガイドの案内の もと、コカ・コーラやジョージアコー ヒーといった同社製品の製造工程 を間近に見ることができる。また、コ カ・コーラ誕生から今日までの歴史 をたどる「コレクションギャラリー」 には、各種コカ・コーラのコレクショ ン、広告物、販売機器などを展示して いる。その他、コカ・コーラのオフィ シャルグッズを展示販売する「ショッ プ」、270インチのスクリーンでえび の市の自然やコカ・コーラの歴史な どを紹介する「シアタールーム」、見 学終了後に飲み物を提供する「試飲 コーナー」などの館内施設を備えて いる。中でもコレクションギャラリー は、懐かしいポスターや、各種製作 物など年代毎に展示してあることか 熊本市南高江3丁目の同社本社ビル 自治体との連携で設置をすすめている災害対応型自動販売機 公園内を散策できる遊歩道には再生レンガが使用 されている。 地域環境への配慮と充実したアメニティー施設が話題を呼んでいる「グリーンパークえびの」 のアメニティー施設が完成し、約21. 8万・の広大な敷地に工場と見学者 施設が融合した公園工場「グリーン パークえびの」がグランドオープン した。国内のコカ・コーラ製品生 産工場でも数少ない工場見学者向 け専門施設の完成である。   道な取り組みが、地域住民・消費者 から厚い信頼を集めている。
企業DATA
[所在地] 〒861‐4192 熊本市南高江3‐5‐1
[TEL] 096(311)3100(代表)
[資本金] 9億7,400万円 (2006年2月現在)
[設立] 1962年8月
[事業内容] 清涼飲料水の製造・販売
[年商] 800億円(2005年度)
[代表者] 本坊幸吉
[出先] 熊本県、鹿児島県、宮崎県 大分県 物流センター2 営業所31(2006年2月現在)
[関連企業] 白州ヘルス飲料梶A南九 州ビバレッジサービス梶A 南九州キヤンティーン梶A 潟Gフ・ヴィ南九州、潟R ーナン・コーヒー、興南カ スタマーサービス梶A南九 州アイディーシー梶A潟R ーナンシステムアンドサポ ート

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※この記事内容は、くまもと経済EX:2006年7月1日発行分の掲載内容です。