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くまもと経済最新号Latest Issue

2014年9月 Vol.399表紙
2014年9月 Vol.399
表紙の人
「福岡市場展開で売上高100億円を視野に」
丸本文紀
(シアーズホーム 社長)

特集

“半径2km”の戦い、激化へ  県内スーパー業界A

イオン「田崎」は生鮮比率高め“接近戦”に備え


 国内流通大手のイオン(千葉市)と準大手のイズミ(広島市)が県内でシェア争いを続ける中、7月にイズミは地場食品スーパーの轄G栄(熊本市南区)を子会社化した。徒歩圏内が主戦場となる熊本市内に4店舗を持つ同社の買収で優位に立とうとするイズミ。昨年から玉名市や松橋町にも半径2〜3kmの小商圏を狙った店舗を出店、県外ディスカウント店の進出などで競争は激化の様相を見せている、一方、地場には小商圏に絞った独自の店舗政策で業績を伸ばす食品スーパーも。11月オープンへ建設が進むイオンの「田崎」は生鮮の割合を増やし、“接近戦”に備える。7月号に続き、スーパーの動きを駆け足で追う。

ハラール市場に熱視線、県内でも動き本格化

海外ハラール認証取得、新工場建設など

 世界人口の4分の1、約16億人を占めると言われているイスラム教徒。2030年には約22億人に達する見込みと予測されており、イスラム市場への注目が高まっている。県内では食肉処理・加工のゼンカイミート梶i錦町)が、国内で初めて牛肉の海外ハラール認証を取得。天草大王を手掛ける天草大王生産販売組合(天草市本渡町本渡)は、イスラム圏への輸出体制を整えるため新工場を建設する。県は「ハラール先進県」を目指し、成長が期待されるハラール市場に積極的にアプローチすべく県産品の販売や県内への観光客誘致を図っている。県内で進むハラール市場に向けた取り組みを取材した。

エネルギーコスト上昇、各界にジワリ影響

両刃の剣・円安、熊本は負の影響大!?求められる省エネ・創エネ対応の加速

 円安を背景に輸出企業は業績を伸ばしているが、その大半を輸入に頼るエネルギー価格が上昇、県下でも市民生活を始め幅広い業界でエネルギーコスト上昇の影響が出始めている。バス、タクシー、トラック輸送業界では、利用客の減少や規制緩和による競争激化など、業界が抱える課題に燃料費の負担増が加わり厳しさを増している。熊本の今後の戦略産業として成長が期待される農業分野でも、強みを持つ施設園芸などで燃油コスト増の影響が懸念される。新興国のエネルギー需要の増大を背景に、中東の政情不安、原発再稼働問題も加わり、上昇基調が続くと予想されるエネルギー価格の動向からは目が離せず、対応には先見性が求められそうだ。

中心市街地の空き店舗状況

増加の一方で利活用の動き

 熊本中心市街地の空き店舗面積はこの8年間で大きく増加している。その原因の一つは「賃料が高い」ということにあると考えられる。賃料は長きにわたって低落傾向にあるようだが、それでもなお郊外などに比べれば高く、店舗の入れ替わりも激しくなっている傾向にある。その一方で空き店舗、空きビルを利活用した取り組みも起こってきているようだ。

農業、観光、人材分野でアジア戦略を

【特別鼎談】Special Discussion
リーダーが描く“成長する熊本”への道筋

蒲島郁夫 熊本県知事
谷口 功 大学コンソーシアム隈本会長
甲斐隆博 熊本経済同友会代表幹事

コーディネーター
松岡泰輔 くまもと経済会長

 新幹線全線開通やアベノミクスの効果もあり、景気拡大の兆しがみられる県内経済。交流人口の拡大で観光地がにぎわいを取り戻し、誘致企業の集積や農業経営の規模拡大も進んでいる。一方、少子高齢化と人口減少への対応が緊急の課題として顕在化。インフラ整備による拠点性の向上に期待が高まるとともに、各分野でアジア戦略の構築が求められている。蒲島郁夫熊本県知事、谷口功大学コンソーシアム隈本会長、甲斐隆博熊本経済同友会代表幹事が「成長する熊本」への道筋を語った。

表紙の人 丸本文紀
シアーズホーム 社長
福岡市場展開で売上高100億円を視野に

 住宅建設販売の潟Vアーズホーム(熊本市南区馬渡2丁目、丸本文紀社長)の14年4月期決算は売上高60億9300万円、経常利益5億8300万円の増収増益で、創業以来25年連続の増収となった。同社は幅広いユーザーに対応する多様なプランや価格設定の営業戦略を展開中。現在注力する福岡市場では、FCの「桧家住宅」ブランドの展示場を6か所まで増やす予定。また太陽光発電事業にも力を入れており、分譲型コンパクトソーラー発電所の販売のほか、山都町には2メガワットのメガソーラーも計画中だ。グループ会社を設立し、住宅分野を中心に領域を広げる丸本文紀社長に同社の経営状況や今後の展開について話を聞いた。

グラビア

■県が仲人、「これからは家族」  ルネサスバトミントン部、再春館製薬所が引き受け
■県民百貨店、無念の閉店へ
■姿現す“新桜町イメージ”
■阿蘇ジオガイド、“世界へ渾身のプレゼン”  阿蘇ジオパーク現地審査
■“大屋根”工事がピーク  県の管理型最終処分場「エコアくまもと」  南関町
■イスラム諸国の観光客取り込みを  “ハラール”対応学ぶインバウンドセミナー開催
■新町、上通アーケードで老舗が新たな動き
■広がれ「阿蘇農業遺産」応援の輪  阿蘇の世界農業遺産を応援する夕べ
■第12代学長に幸田亮一商学部教授が就任  熊本学園大学
■世界最大級の打ち水で“環境保全”  オイスカ熊本県推進協議会
■川口圭介社長就任記念パーティーに1000人超  明和不動産

★くまもとのお嬢さん

特別企画

<経営者のための法律相談>馬場啓弁護士
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インタビュー

JA熊本中央会 梅田穣会長/JA熊本経済会 加未誠一会長/日本銀行熊本支店 武元和彦支店長/美少年 千堂敬一郎社長/建鋼社 青木秀夫社長/MAC 緒方公一社長/九州クラフト工業 坂本研一社長/松浦学園城北高等学校 竹原英治校長/くるみ福祉会 薙野英児社長
<政治レポート>自民党税制調査会野田毅会長/熊本市議会三島良之議長
<Scope>日本メディカル給食協会吉田憲史会長
<ズームアップ>
宇佐美和男(宇佐美工業)・草野絢子(日本ライフ協会熊本事務所)・齋藤昭夫(広反会)・香月千晶(コンセプトラボ)・徳丸雅紀(ヒューマン・サポート法律支援センター)・浦野知(ペコIPMパイロット)

資料

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