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くまもと経済最新号Latest Issue

2015年7月 Vol.409表紙
2015年7月 Vol.409
表紙の人
「開発から量産までの一貫体制を構築」
島原俊幸
(本田技研工業製作所長)

特集

地場有力企業決算と役員人事 決め手欠く人口減少下の増収対策(前期)

肥銀、熊銀、ヤマックス、平田機工、KKTが増収増益

 2015年3月期決算は、消費増税に伴う駆け込み需要の反動で、一部を除き卸・小売業や自動車販売などが大きな営業を受けた。輸出や県外取引の比重が高い平田機工やヤマックスなどの売り上げは堅調だが、伸び率は昨年度程ではない。一方、政府・日銀が進める金融緩和策や株価の上昇を受け、金融・証券各社はまずまずの業績となった。
 増税による反動減が一巡するなか、熊本でも景気は緩やかに持ち直しつつあるように見えるが、公共工事の減少、消費支出の抑制傾向もあって増収増益基調には至っていない企業が多い。
 県内には輸出企業が少なく、地価、株価高の恩恵も限定的で、人口減少に伴う市場縮小への対策は各社ともまだ決め手を欠いたままだ。市場開拓のための県外・海外展開まで視野に入れた増収対策も急務。今後は1倍も超える有効求人倍率に見られる人材獲得競争にも拍車がかかりそうだ。
 一方、役員人事ではSYSKENで福元秀典副社長、トヨタカローラ熊本で西治三郎取締役、熊本トヨペットで齋藤文夫副社長がそれぞれ社長に就任したが、トップ交代が相次いだ昨年に比べ小幅にとどまった。

クルーズ船、16年度は40件の寄港オファー  熊本港・八代港

コンテナ取扱量過去最高、「熊本」「八代」ともヤード拡充へ

 熊本の港が慌ただしくなってきた。今年度10隻のクルーズ船を受け入れる八代港。外国船社による中国人観光客をターゲットにした“九州行き”クルーズの急増をうけたもので、15年度は24隻が寄港を予定、16年度も40件のオファーが来ている状況だ。しかし、貨物船との入港調整など課題も浮上、対応を迫られている。人流だけでなく物流の動きも活発だ。熊本、八代両港ともにコンテナ取扱量は過去最高に。こうした状況を受け県は今年度、コンテナヤードの拡充といった増加する貨物への対応に動きだしている。人とモノ、両面で厚みを増やそうとする両行の現状を取材した。

中国需要拡大で木材輸出額倍増

農水産輸出も増加傾向

 農林水産省は2月、2014年の国内農林水産物の輸出額が過去最高の6千億円を超えたと発表した。世界的な和食ブームなどが背景にあるようで、政府は「2020年までに1兆円突破」を目標として揚げている。県内の農林水産物輸出について取材した。

いざ熊本創生、県政支えるニューフェイス 新県議に聞く(後編)

 4月12日投開票の県議選で、15人の新県議(新人13人、元職2人)が誕生した。高齢化、若者流出、一次産業の衰退など県政課題が山積する中、“県民代表”として明日の熊本をどう描くのか―。熊本創生、経済活性化にファイトを燃やすニューフェイスの意気込みを聞き、その横顔に迫った。今回は後編として、八代市郡区、天草市郡区、宇土市区、宇城市下益城郡区、阿蘇市区、菊池郡区、阿蘇郡区、上益城郡区選出の9人の新県議を紹介する。

表紙の人 島原俊幸 本田技研工業熊本製作所長
開発から量産までの一貫体制を構築

 二輪車生産の集約が進む本田技研工業褐F本製作所(大津町、島原俊幸所長)。昨年4月までに埼玉県の二輪R&Gセンターから企画・開発部門約400人を超え入れ、今年4月には新機種開発棟やテスト棟が完成した。企画・開発から量産までを一貫して担う体制が整い拠点性が高まっている。「より魅力のあるバイクづくりを行いながら、熊本から二輪車の文化を発信していきたい」と話す島原所長に一貫体制構築のねらいや事業状況などを聞いた。

グラビア

■玄米パンの6次化ビジネス、工場建設へ  熊本玄米研究所
■熊本―台湾・高雄線(チャイナエアライン)、定期便化へ
■「肥後の里山ギャラリー」をオープン  肥後銀行
■熊本のニンジンが日本一に  まゆみ農園
■設立20周年講演会に1100人、「日本一の人物教育実践塾に向けて」  サクセスリンク
■「新天門橋」(仮称)、アーチは15年度中に姿現す
■中国原産の梅山豚100匹を放牧・肥育  坂本牧場(山都町)
■「段山陸橋」、今秋供用へ 08年の撤去以来、7年ぶりに“復元”  県
■採用スケジュール変更で足並み揃わず'16就職戦線
■レトロな街並みに癒される  台湾台北市近郊の九イ分

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