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くまもと経済最新号Latest Issue

2015年10月　Vol．412表紙
2015年10月　Vol．412
表紙の人
「福岡証券取引所「Ｑボード」に上場」
瀬口力
(エスケーホーム社長)

特集

上期前年比５割増、急騰するインバウンド

円安、ビザ緩和などが後押し

　円安基調や政府の積極的なビザ緩和、新興国の経済発展に伴う所得向上などを背景に、訪日外国人観光客数は今年１－８月で約１２８７万人、前年同期比４９．１％と過去最高の伸びを見せている。熊本に関しても同様に、１０１５年上期（１月－６月）の県内外国人宿泊者数は前年同期に比べ４８．１％増加した。今後はさらに、台湾・高雄線の定期便化や香港線チャーター便の就航、相次ぐ海外クルーズ船の八代港への寄港など、明るい話題が続く。その一方で、受け入れ態勢の遅れを心配する声もある。県内インバウンドについて取材した。

増える６次産業化、市場開拓がカギに

「６次化法」認定件数は７６件、販路は“連携”に活路

　農林水産物の高付加価値化で新たな商品やビジネスを生み出そうと、県内でも６次産業化に取り組む生産者が増えている。野菜や果樹の生産が盛んな地域性が後押ししているとの見方もあるようだが、１１年にはこうした動きを支援しようと国は６次産業化法を施行。事業計画が認定されれば無利子融資や新商品開発などの補助金が受けられるメリットがあり、九州では宮崎に次いで２番目に多い７６件の認定件数（６月末）に。金融機関も支援に動きだしており、肥後銀行は国と６次化支援のためのファンドを設立、８月までに地場企業に５件の投資を決定している。一方、６次化に取り組む事業者の多くが市場開拓、販路拡大の難しさを挙げるなど課題も少なくない。県内６次化の現場を取材した。

バス、運輸、建築土木など働き手確保に危機感

業界・企業の人材確保成功が、将来の熊本の元気に

　個人消費の勢いはまだまだながら、円安をきっかけに穏かながら景気の回復が続き、国の震災復興や景気対策、地方創生の各種施策、２０２０年の東京五輪準備などを背景に、人手不足感が強まっている。バスやタクシー、トラック業界、建設土木などは将来の人材確保に危機感を強めている。視点を中長期に転じると今後の人口減少は待ったなし。県は昨年２月の県推計人口が３４年ぶりに１８０万人を割ったと公表したが、国立社会保障・人口問題研究所が予想する２０４０（平成５２）年の熊本県の推計人口は、現在より約３２万人少ない１４６万人。これから急速に進む人口減少で市場構造や顧客ニーズの変化と同時に、業界として働き手を確保できるかどうかは、個別企業を超えて業界全体の生き残りに大きく関わりそう。業界間の労働力争奪戦が激しさを増しそうだ。

就職戦線'１６（前編）
スケジュール後ろ倒しで採用市場に変化

エントリー数の減少や内定辞退の増加も

　経済連の指針で本年度から新卒者の採用活動のスケジュールが後ろ倒しとなった。広報活動が１２月から３がつに、採用活動が４月から８月に解禁と変更された。大学生の学業への負担を軽減する目的。しかし、経団連に所属していない企業のほうが多く、実態は例年と変わらない時期から採用活動を開始しており、事実上、長期化している。県内にもその影響が出ており、企業・大学ともに例年との傾向の違いを感じているようだ。県内企業と大学に今年度の就職戦線における現状を取材した。

表紙の人
瀬口力　エスケーホーム社長
福岡証券取引所「Ｑボード」に上場

“長期見学用住宅”でエリア拡大

　８月５日に福岡証券取引所の新興市場「Ｑボード」に上場した㈱エスケーホーム（山鹿市）。同社では注文住宅完成後に見学会を開催する「住宅ミニたー制度」や、１年ほど見学用に公開した後、格安で販売する「長期見学用住宅」、ウェブを活用した戦略など総合住宅展示場を利用したい手法で展開してきた。今後はインターネットによる集客強化を図るほか、上場で調達した資金を長期見学用住宅の建設に充てエリア拡大を目指す。同社の瀬口力社長に上場の感想や今後の展望を聞いた。

グラビア

■市南西部に姿現す高架新駅　　ＪＲ鹿児島本線「西熊本駅」
■ＴＯ熊カード販売終了、最後日に列　　九州産交バスなど
■外国人観光客、県内も増加の一途　　
■スリランカ　フェアトレード祭開催　　日本フェアトレード委員会
■６次化関連
■荒尾市に「三池港インター連絡路」　　有明海沿岸道路
■初の交流会に同窓生ら１０２人　　東京六大学熊本交流会
■社員家族ら１７０人が参加し創立５０周年を祝う　　不二高圧コンクリート
■総事業費１８億円かけ新病棟を建て替え　　寺尾病院
■介護施設「しょうぶ苑」グループの１０周年祝賀会　　松栄グループ・九州松栄産業

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