トップ くまもと経済最新号

くまもと経済最新号Latest Issue

2026年8月 Vol.542表紙
2026年8月 Vol.542
表紙の人
「豆菓子製造事業を譲受し商品開発を加速」
塚田利郎
(風雅社長)

特集

追い風を課題解決力でチャンスに
県内地域金融 伴走支援強化し、新たな資金需要を開拓

 日本銀行の政策金利引き上げにより、県内でも「金利のある世界」が本格化しつつある。利ザヤの改善により、金融機関全体に追い風が吹き始める中、県内金融機関では貸出金利の見直しなどを通じて、収益改善がさらに進むことが期待されている。一方で、預金金利の引き上げなどによる調達コストの増加や、融資先の利払い負担増といった新たな課題も浮かび上がっており、新たな成長分野での資金需要の掘り起こしや事業承継、DX、人材支援など地場中小企業が直面する経営課題への伴走支援を強化し、追い風を収益拡大のチャンスに変える体制を整えた。肥後銀行、熊本銀行、熊本信用金庫、熊本第一信用金庫、熊本中央信用金庫など各機関の現状と展望を取材した。

「合志東部」「益城」「西原」「玉名」販売好調
県内工業団地 全206haうち65haが分譲開始

県内で工業団地の整備が進んでいる。半導体世界大手、台湾積体電路製造(TSMC)が進出を表明した2021年前後から計画が相次ぎ、形を見せてきた団地も増えている。本誌が調べた県内で計画・整備されている団地は14団地、開発面積(一部分譲面積含む)が計約206ha。このうち5団地、約65が分譲を始め、販売が好調な自治体の団地も出始めている。完売した合志市の「東部工業団地」をはじめ、益城町の「益城インター北産業団地」は6月に全3区画が内定。西原村の「第2鳥子工業団地」は6区画のうち5区画が分譲済みだ。玉名市の「玉名三ツ川産業団地」も9区画のうち8区画が決まっている。今後、分譲を控えた団地の整備状況を含め取材した。(編集部・川野敬之)

7割超が増収 業績の回復傾向鮮明に
経常、純利益ベースでは減益・赤字企業も

 県内主要企業の2026年2・3・4月期決算は、人流の活発化やインバウンド(訪日客)の増加に加え、菊陽町に進出したTSMC(台湾積体電路製造)の需要を取り込んだ企業や金融機関の一部では設備投資の活発化で貸出金を伸ばし、収益を押し上げた。この結果、前々号までに取材した42社のうち7割超の企業(32社)が増収となり、売上高が過去最高となった企業も多い。一方で、経常利益、当期純利益ベースでは5割強(24社)の企業が減益や赤字となり、利益面ではバラつきがあった。年3月期決算は、引き続き増収を見込む企業が多いが、金利動向や中東情勢、原材料価格の高騰、物価高、人材確保や維持のための賃金アップなどが収益の懸念材料となり、予想を示さない企業もあった。(決算取材班、構成/編集部・甲木昌宏)

人手不足対策で「潜在人材」活用
採用の幅広げる地場企業

 新卒者など若年層の正社員雇用が難しさを増し、企業の人手不足対策が喫緊の経営課題となっている。そうした中、今注目されているのが「潜在人材の活用」という考え方だ。潜在人材とは、フルタイム勤務は難しい主婦やシニア層、本業の傍ら働きたい層など、働く意欲や能力を持ちながら、採用条件が合わず就業機会を得られなかった人材層を指し、短時間勤務や柔軟なシフトがあれば働けるケースが多いという。多様な人材が働ける環境を整えながら採用の幅を広げ、潜在人材の活用に取り組む地場企業や、そのマッチングサービスを展開する企業を取材した。(編集部・重谷和奏)

インタビュー

熊大法学部と連携し政策に強い議会へ
田中 誠一 熊本市議会議長
大津・菊陽エリアの供給体制強化へ
堀之内 浩 西部ガス熊本社長
一般企業に引けを取らない組織目指す
吉永 修 徳治会理事長

資料

熊本県の人口と世帯数

くまもと経済は毎月30日前後に発刊。業界や特定企業の動向を知る情報源として、また、事業展開のため の情報・資料として、熊本のビジネスシーンで広く活用されています。

定価:1,931円/年間購読:20,000円