医療法人社団 魁正会 服部胃腸科   
 櫻井 宏一  （さくらい　こういち）

プロフィール

1966（昭和41）年熊本市生まれ。1991（平成３）年久留米大学医学部卒業後、熊本大学第3内科入局。熊本地域医療センター、昭和大学藤が丘病院消化器内科を経て、1999（平成11）年6月熊本大学第3内科勤務。2012（平成24）10月熊本大学消化器内科講師。13(平成25)年4月服部胃腸科院長、14(平成26)年4月同理事長・院長就任。日本消化器内視鏡学会指導医・専門医、日本消化器病学会専門医、日本消化管学会認定医、日本内科学会認定医、日本肝臓学会専門医、日本産業医認定医、日本ヘリコバクター学会認定医

年間２万例の内視鏡検査で消化系がんを早期発見

　昨年、俳優の今井雅之さんが大腸がん、女優の川島なお美さんが肝内胆管がんで相次ぎ亡くなり、共に50代前半の働き盛りの訃報に早期発見の大切さと定期健診の重要性を再認識した方も多いはず。内視鏡医療に特化した消化器専門施設として、ＮＢＩシステムやハイビジョン拡大内視鏡など最新の内視鏡機器を用い、食道、胃、大腸などの早期がんの発見に力を注ぐ同院においても、昨年１年間で２万例余りの検査を実施し、１５６例のがんを発見した。「消化器系のがんは早期発見ができれば、ＥＳＤ（内視鏡的粘膜下層剥離術）など、体への負担の少ない内視鏡治療で完治する可能性が高い。そのためにも内視鏡やＣＴ、腹部超音波検査などの受診機会を増やすことが大切」と訴える。
　院内には３人の女性医師が在籍。増え続ける女性の大腸がんにも警鐘を鳴らし、女性医師による大腸内視鏡検査を推進。人間ドックでは毎週月曜日に「レディースデイ」を設け、女性の大腸検査の受診促進に取り組んでいる。さらに潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患、機能性ディスペプシア、Ｃ型肝炎をはじめ、最近患者数が増加している胃食道逆流症においても食道ｐＨモニタリング検査を県内で初めて導入。新しい手技、技術を積極的に取り入れ、消化器系疾患における地域のかかりつけ医として、患者さん本位の医療を実践する。