肥後交通グループ   
 野々口 弘基  （ののぐち　こうき）

プロフィール

1959（昭和34）年6月11日生まれの56歳。熊本市中央区帯山出身。大学卒業後、82年4月肥後タクシー�汲ﾉ入社し、89（平成元）年4月専務、2013年6月社長に就任と同時にグループ代表にも就任。（一社）熊本県タクシー協会青年部会部会長（05〜09年）のほか、熊本経済同友会常任幹事、全国防衛協会連合会青年部会会長など数々の公職も務めている。同市中央区国府2丁目在住

「ＣＳの追求と凡事徹底」が信条。さらなる事業拡大に意欲

　昨年12月、人吉市の２社を傘下に収め、ガソリンスタンド経営やＬＰガスの配送、ボウリング場の運営など全事業を承継した。「勝算があれば未経験の分野にも入っていく」と野々口弘基代表。「一歩踏み出さないと、失敗もなければ成功もない」とさらなる事業拡大に意欲を見せる。
　肥後交通グループは、１９５９年に熊本市東区若葉で肥後タクシーとして創業、車両３台で営業を始めた。２００４年を皮切りにタクシー会社を順次子会社化し、熊本で保有台数最大のタクシーグループに成長した。これと並行し、貸切バス事業や旅行業にも業務の幅を広げ、12年にコールセンターを一元化。熊本の乗用旅客を担うという志を胸に、“移動のワンストップサービス”の実践に心血を注ぐ。　野々口代表は進取の気性に富む。00年に最適車両自動検索システムを通信機器メーカーと共同開発。翌年には、全国に先駆け小型ＵＤタクシーを導入し、03年度バリアフリー化推進功労者「内閣官房長官賞」を受賞した。さらに、03年６月にタクシー業界で初めてＩＳＯ９００１とＩＳＯ１４００１の認証を同時取得した。
　人材の育成にも余念がない。接客と観光案内の技術習得を図るプレミアムドライバー制度を創設。増加する来日客への接客スキル向上を目指し米･中文化研修会なども開いてきた。「ＣＳの追求と凡事徹底」が野々口代表の信条。「誰にでもできることを、誰にもできないレベルでやり続けることが大事」と熱く語る。