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熊本ホテルキャッスル  
 斉藤隆士  (さいとう たかし)

  社長
プロフィール
1942(昭和17)年8月29日生まれの74歳。大分県竹田市出身。四川料理の第一人者・故陳建民氏に師事。建民氏が我が子・陳建一(料理の鉄人)を託した愛弟子の一人である。75年、33歳で熊本ホテルキャッスル「桃花源」の中国料理長となり、以来、本格四川料理の真髄は全国の中国料理業界に大きな影響を与えている。「自由民主党総裁賞」「日本食生活文化賞」「厚生大臣賞」「陳建民アカデミー賞」「現代の名工」「黄綬褒章」、平成26年には「旭日双光章」を受章するなど数多くの表彰を受けている
3月上旬完全復旧、再起を誓う
 熊本地震では建物外壁に無数の亀裂が入り、都市部の震災被害の象徴として全国のメディアに取り上げられた。「最初に見た時は、正直、終わったと思った」と斉藤社長。しかし、レストランや宴会場のある低層階はほぼ無傷だったため、11日後には地階の「クリスタルホール」を、5月にはメインの「キャッスルホール」を再開、「構造躯体に問題なし」という調査結果も出たため事業継続を決断した。「昭和天皇、皇后両陛下のご宿泊所として誕生、当時の熊本経済界が総力を結集し建てた伝統がある」と老舗ホテルの意地を示した。
 8月に客室179室のうち、70室を再開、12月1日からは全室を再開した。外壁は既存のタイルの上に縦基調のシルバー系アルミルーバーを設置、明るく、スタイリッシュな印象の外観のデザインとなった。煙突のレンガの改修に時間を要したため、全館リニューアルオープンは3月上旬になりそうだ。
 「熊本地震からの完全復活をお客様に示し感謝したい」と3月26日には洋中和の各料理長とソムリエ共演によるグルメスペシャル「復興の夕べ」を開催する。29期連続黒字で累積赤字を解消した矢先の震災。「今期は赤字だが、来期以降は黒字を目指し、歴史ある地元ホテルとしての責任を果たし、熊本復興の一翼を担っていきたい」と再起を誓う。
〒860-8565 熊本市中央区城東町4-2 TEL096(326)3311 http://www.hotel-castle.co.jp
設立/1960(昭和35)年4月20日 開業/1960(昭和35)年10月16日 資本金/9億6,000万円 事業内容/ホテル業、政府登録ホテル 売上高/36億円 従業員数/230人 役員/代表取締役社長 斉藤隆士、専務取締役総支配人 横山雄治、常務取締役総料理長 川上洋信、取締役/與縄董、上野景昭、吉村浩平、長野和男、出田敬雄、古荘貴敏、本松賢、藤井章生、久我彰登、秋岡廣宣、井出輝利、、西村浩二、岩田憲二、常任監査役 安楽純 一、監査役 甲斐 博、櫻井文夫(以上在熊役員)顧問 水橋仁、調理顧問 善家繁、佐々良清
※この記事内容はくまもと経済3月号(2017年2月28日発行分)の掲載内容です。