�潟qライホールディングス・�潟qライ  
 平井 浩一郎  （ひらい　こういちろう）

プロフィール

熊本市九品寺出身、1956（昭和31）年5月29日生まれ、60歳。日本大学経済学部卒。ロイヤル、カネ美食品勤務を経て、82年同社入社、98年5月から現職。2011年11月からは熊本商工会議所副会頭も務める。趣味は読書、絵画

「食のインフラ」の役割果たす

　九州圏内で弁当・惣菜店を展開している�潟qライ。ロードサイドをはじめ、スーパーやディスカウントストアへの出店も進め、店舗数は１３１店舗を数える。今春には八代市鏡町に新店舗を出店する。
　高齢化や共働き世帯の増加に伴い、市場が拡大している中食産業。一方、コンビニなど大手流通業との競合が激化している。平井社長は「高齢者向けメニューの開発など市場の変化に対応する必要がある。大手とは一線を画す戦略で差別化しながら店舗展開を進めたい」と語り、熊本、福岡、大分を中心に店舗展開を図る方針だ。
　厳しい競争のなか、今期の業績は前年を上回って推移。昨年末には、大分県で「鳴門うどん」を10店舗展開する�葛繽Bフードサービス（大分市）がグループに加わり、今年５月期決算のグループ売上高は２５０億円を見込む。
　ただ、昨年４月の熊本地震では、閉鎖に追い込まれた店舗もあった。震災直後は「大変な時こそ、地域に恩返しをしなければいけない」（平井社長）として、閉鎖となった５店舗以外のほぼ全店舗で翌日には営業を再開。おにぎりや飲料などを販売した。平井社長は「震災は『食のインフラ』としての役割が実感できた経験となった。今後も地域に必要不可欠な店舗になれるよう、事業拡大を図りたい」と意気込んでいる。