熊本県果実農業協同組合連合会  
 浦田 勝  （うらた まさる）

プロフィール

玉名市(旧玉名郡岱明町)出身、1925(大正14)年6月20日生まれの91歳。九州学院卒。1959(昭和34)年から県議会議員(連続6期)、83年参議院議員に当選(2期)、87年労働政務次官、94年農林水産常任委員長、95年決算常任委員長、97年災害対策特別委員長。99年12月から現職。2004年6月から10年6月まで日本園芸農業協同組合連合会会長。04年6月に(社)日本果樹種苗協会会長に就任。98年勲2等旭日重光章を受章。趣味は絵画、刀剣、剣道5段。座右の銘は｢敬天愛人｣ 

「果樹王国・熊本」日本一ブランドへの挑戦

熊本県の果樹農業を、青果部門と加工部門を両輪として支え、「果樹王国・熊本」の発展に全力で取り組むＪＡ熊本果実連。
　昨年の熊本地震では事務所と熊本工場で壁や天井の一部が落下、倉庫内の原料漏れ、飲料を容器に充填する装置のラインの位置がずれるなどの被害を受け、操業停止を余儀なくされた。そこで、山梨県の白州工場をフル稼働させ、取引先からの委託生産分に対応。その間に熊本工場の復旧を進め、９月下旬には完全復旧した。浦田会長は「取引先からはご心配いただいたが、何としても紙パックの生産は止めないとの思いで職員も必死で頑張ってくれた。白州工場で最新の生産ラインへの更新を進めてきたことが功を奏した。取引先からの信頼も深まり、新たな引き合いもいただいている」と語る。　
　青果部門では、平成27年から「果樹生産元年」を合言葉に、栽培技術や新品種の開発に取り組むなど一丸となって高品質果実の生産とイメージ向上に邁進。12月には東京都中央卸売市場で浦田会長自らトップセールスを行っている。熊本発祥のデコポンだが、その優秀品種「肥の豊」のような日本一ブランドを今後数多く生み出すため日夜努力を重ねている。
　浦田会長は「今年のキャッチフレーズは『忍耐』。皆で力を合せて一歩ずつ復興を成し遂げたい」と決意を新たにする。