みゆきの里  
 富島三貴  （とみしまみき）

プロフィール

熊本市出身、熊本高校ー明治大学法学部卒。84年リクルート入社、92年みゆきの里・医療法人博光会常務理事、94年同理事長。2013年２月みゆきの里会長就任

創立35周年、新5カ年計画を策定

　熊本地震直後、県内の民間施設では最大規模の延べ８８０人の地域住民を支援するなど福祉避難所としての役割を果たす。「震災時のクライシスマネジメントは大きなテーマ」と地域との支え合いを培っていくことの大切さを痛感した。昨年からは済生会鹿児島県支部長の吉田紀子医学博士を顧問に迎え「みゆきホリステックライフプロモーション」モデル事業を始動。これは地域住民の自助、互助、地域づくり力を養う全人的健康増進プログラム。吉田顧問による講座の受講生（53人）は震災でも力を発揮した。顧問は「講座を通してレジリエンス（強靭に回復する力）とポスト・トラウマティック・グロース（厳しい経験を糧にした成長力）が培われた」と指摘。５月から新年度講座がスタート、新たな地域のリーダーを育成する。
　今年３月１日には創立35周年を迎える。予防・医療・介護の有機的な連携によるイノベーションの推進を図るため、将来を見据えた新５カ計画を策定中。このような中、４月から循環器の専門医である西上和宏医師を院長に迎え、同時に開設するＬＴＡＣ心不全センターのセンター長にも就任予定。同施設は長期にわたる専門的な治療が必要な心不全の患者の治療を行う施設で全国初の試み。新５カ年計画には同施設の拡充など最新医療への対応を図るための新病院の建設計画も盛り込む。