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熊本朝日放送   
 磯松 浩滋  (いそまつ こうじ)

  社長
左から坂口正純取締役、松林洋史取締役、磯松浩滋社長、宮澤庸介取締役、岩下範之取締役、伊東謙一郎監査役(同社スタジオで)
左から坂口正純取締役、松林洋史取締役、磯松浩滋社長、宮澤庸介取締役、岩下範之取締役、伊東謙一郎監査役(同社スタジオで)
プロフィール
熊本市出身、1955(昭和30)年4月生まれの61歳。熊本高校ー早稲田大学文学部卒。78年朝日新聞社入社。ジャカルタ、パリ特派員などを経て、2002年社長室秘書部長、05月国際担当補佐06年朝日新聞アジアネットワーク事務局長、08年北海道支社長、12年九州朝日放送監査役。14年6月熊本朝日放送社長就任。趣味はゴルフ、鉄道模型製作
中計の視座は「百年続くKAB」
 熊本地震では南阿蘇共同中継局が被災、移設・再建が必要になるなどの被害を受けたが、災害報道を維持すると同時に本社屋を周辺住民の1次避難所に開放、”駅前テレビ“の役割を果した。被災者であり報道の責務を負った社員の生の姿をアンケート調査、「熊本地震の記録」(社内記録)にまとめた。「想定外のことばかりだったが正直に書いた。答はない。しかし、次にもう少しうまくやるための材料にはなる」と磯松社長。系列局に配布した同報告はBCP(事業継続計画)の貴重な資料となった。
 14、15年度と2年連続で売上高50億円を突破、好業績を記録した。地震によるクライアントやイベント会場の被災で事業展開が制約されたが、「4月.1月でギリギリ前年並みにまで戻し、何とか予算達成が見えてきた」と、全社一丸となった震災後の踏ん張りに手応えを感じている。
 現在、次期中期経営計画(2018〜20年度)の策定作業を進めている。NHKがテレビ番組のインターネット同時配信を計画するなど、放送界は放送とネットの融合が加速、新しい時代を迎えようとしている。
 「2020年には東京五輪もある。この3年間で視聴習慣を含めてテレビは変わる。ローカルテレビ局の転換期に当たる中計。難しい時代に入るが、五十年、百年続くKABをどうつくるか」と表情を引き締める。
設立/昭和63年12月 開局/平成元年10月 資本金/10億円 事業内容/テレビジョン放送事業 役員/代表取締役社長 磯松浩滋、取締役 宮澤庸介、松林洋史、坂口正純、岩下範之 監査役 伊東謙一郎 従業員/90人 支社/東京、大阪、福岡
※この記事内容はくまもと経済3月号(2017年2月28日発行分)の掲載内容です。