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肥後銀行 九州フィナンシャルグループ  
 甲斐 隆博  (かい たかひろ)

  肥後銀行頭取 九州フィナンシャルグループ会長
プロフィール
熊本市出身、1951(昭和26)年4月生まれの65歳。慶応義塾大学商学部卒。75年肥後銀行入行。2001年6月取締役、03年6月常務取締役、07年6月専務取締役(代表取締役)、08年6月副頭取(同)、09年6月頭取就任。15年10月九州フィナンシャルグループ(九州FG)会長。熊本経済同友会代表幹事、熊本県体育協会会長など公職多数。趣味はゴルフほか。 
創造的復興、地方創生へ向けて増す存在感
 人口減少という社会構造の変化を見据え鹿児島銀行との経営統合を決断、九州フィナンシャルグループ(九州FG)として新たなステージに踏み出した肥後銀行は、県下に未曾有の被害をもたらした熊本地震以降、地域におけるその存在感を高めている。
 「活力に満ちあふれた“ふるさと熊本”の創生のために」を掲げた『復興支援方針』(5月13日発表)に基づき、官民連携による総額316億円、4種の復興支援ファンドの組成、熊本城や阿蘇神社など被災した文化財復旧への総額15億円に上る寄付など、事業領域を超えた各種支援策を矢継ぎ早に打ち出してきた。
 人口減少に加え熊本地震で、熊本の地域経営が難易度を増したことは否めない。反面、地震は“人の絆”を強め、「創造的復興」を旗印に掲げた地域活力強化の取り組みが力強さと勢いを増す契機ともなり得る。昨年末、同行は県と共同で“地域活性化の戦略企業”ともいえる鰍ュまもとDMC(社長=村田信一前副知事)を設立した。熊本が優位性を持つ観光と農業を軸に、インバウンド(訪日外国人観光)誘致など、交流人口の拡大による熊本の元気づくりを目指す。全国的にも注目される新会社は、九州FGが統合の目的に挙げた「新たな地域密着型ビジネスモデルの創造」であり、地域と運命共同体の関係にある金融機関による“正統なる解”の具現化とも言えるだろう。
〒860-8615 熊本市中央区練兵町1 TEL 096(325)2111 http://www.higobank.co.jp
設立/大正14年7月 資本金/181億円 事業内容/普通銀行業務 役員/頭取 甲斐 博 代表取締役専務執行役員 最上剛 取締役常務執行役員 笠原慶久、土山哲司、田島功、山木仁、江藤英一 従業員数/2,233人(2016年3月末現在) 拠点数/123(出張所、海外駐在員事務所含む) 関連会社/肥銀リース梶A肥銀カード梶A株銀コンピュータサービス、肥銀キャピタル梶A株銀用度センター、肥銀ビジネス開発梶A肥銀事務サービス
※この記事内容はくまもと経済3月号(2017年2月28日発行分)の掲載内容です。