�兜莱�  
 塚田　利郎  （つかだ　としろう）

プロフィール

熊本市出身。1974（昭和49）年8月2日生まれ、46歳。熊本YMCA学院情報処理科卒。97年風雅入社し、営業やノリ仕入れ、商品企画を経験。常務を経て2012年社長。趣味は32歳で始めたレース活動（富士24時間耐久レース2018年優勝）

創業30周年、ノリ菓子「風雅巻き」を全国へ

　豆菓子をノリで巻いたシンプルなお菓子である「風雅巻き」。今年創業30周年を迎えた�兜莱�で販売される商品は、全国各地で愛されるブランド力を持つ、まさにノリ菓子の代表格だ。
　同社の歴史を振り返ると、１９９２年にオープンした現在の江津本店を皮切りとした直営店は今や熊本・福岡・宮崎で８店舗に拡大。通販事業や関東・関西を中心とした百貨店での販売も好調に推移する。熊本地震で一つの転換期となった２０１６年からは同社コーポレートカラーの変更に合わせ、全店のリニューアルを順次実施。店内は涅色（くりいろ）とみかん色を基調とした内装に変更し、商品パッケージ含め、重厚感や温かみのあるイメージを作り上げている。また同社は全国最高値となった熊本産有明ノリ「塩屋一番」を16年から５年連続で落札、同商品の消費拡大や生産者の意欲向上に貢献している。「今後も自社工場で一つ一つ手作りする商品を全国へ届け、熊本のノリの魅力をPRしていきたい」。塚田社長は笑顔で語る。
　１３００年も昔から続く海産物であるノリ。「伝統を守りつつ、ノリに付加価値を付けた新たな商品開発や食べ方を発掘するなど、常にチャレンジを続けていきたい。そして社員が働きやすい会社、熊本になくてはならない会社を目指す」。塚田社長は力強く結んだ。