Leaders 2021熊本のトップ群像

肥後銀行  
 笠原慶久  (かさはらよしひさ)

  頭取
プロフィール
東京都出身、1962(昭和37)年1月5日生まれ、59歳。慶応義塾大学経済学部卒。84年富士銀行(現みずほ銀行)入行、2007年から2年間熊本支店長を務める。11年みずほ信託銀行信託総合営業第一部長、12年執行役員、14年常務執行役員を経て、15年4月肥後銀行入行。同年6月取締役常務執行役員監査部長、18年4月代表取締役副頭取、同年6月26日付で頭取就任。九州フィナンシャルグループ取締役を兼務。趣味は読書、スポーツ(テニス、ゴルフ、ジョギング)、囲碁(二段)、音楽鑑賞
 九州フィナンシャルグループ(熊本市中央区練兵町、笠原慶久社長)では、検討中だった勘定系システムの統合を一時保留、統合にかかる約100億円を次期中期経営計画(2021年4月〜)の3か年でDX(デジタルトランスフォーメーション)投資に重点的に振り向け、コロナ禍で加速するDXへ積極対応する。
 すでに肥後銀行では昨年4月、グループ会社の肥銀コンピュータサービスと連携、コロナ禍の課題解決支援の一環としてQTnet(福岡市)とタイアップしニーズが高まるテレワークの導入支援を開始。6月からは業務用コミュニケーションツールとしてWeb会議システムの導入支援も始めた。熊本県全体のDX推進を目指し、取引先のデジタル化支援を実施している。
 もうひとつの柱が、地域の持続可能性を見据えたSDGs(国連の持続可能な開発目標)の推進と支援。取引先と共に地域に貢献し、持続可能性という意識を地域と共有する「SDGs私募債」「SDGs医療機関債」の引き受けを意欲的に推進。傘下の地方経済総合研究所と連携し昨年1月には熊本市とSDGs推進の連携協定を締結、熊本の持続可能性を長期的視点で見据える。
 笠原頭取は「コロナ禍を契機とした変化が常態となる。金融機関も地域の持続的発展のため変革が必要。DXとSDGsが変革のキーワードになる」と、熊本の明日を見つめる。
〒860-8615 熊本市中央区練兵町1 TEL096(325)2111 http://www.higobank.co.jp
設立/大正14年7月 資本金/181億円 事業内容/普通銀行業務 役員/代表取締役会長 甲斐隆博 代表取締役頭取 笠原慶久 代表取締役副頭取
山木仁 取締役常務執行役員 田島功、江藤英一、コ永賢治、岩立康也 従業員数/2.163人 拠点数/124(出張所、海外駐在員事務所含む)
関連会社/肥銀リース梶AJR九州FGリース梶A肥銀カード梶A株銀コンピュータサービス、肥銀キャピタル梶A肥銀ビジネスサポート梶A肥銀ビジネス教育梶A肥銀オフィスビジネス
※この記事内容はくまもと経済3月号(2021年2月28日発行分)の掲載内容です。