トップ Leaders 熊本のトップ群像 ハイコムグループ
Leaders 2021熊本のトップ群像

ハイコムグループ  
 甲斐達也  (かいたつや)

  会長
プロフィール
かい・たつや/菊池市旭志出身、1943(昭和18)年2月10日生まれ、78歳。熊本鉄道高校卒。61年八幡製鉄(現・日本製鉄)入社後、63年熊本鉄道管理局に入局。90年2月に独立し不動産会社を創業。95年通信事業に参入しハイコム設立。2013年に宅配水事業のハイコムウォーター設立。2018年に高齢者福祉事業
のハイコムライフクリエート設立。趣味は読書、ゴルフ、マラソン。座右の銘は「意志あるところに道は開ける」
新たなビジネス開拓で、次への成長要因創出へ
 通信事業、宅配水事業、不動産事業、ポスティング事業、高齢者福祉事業、コールセンター事業を手掛けるハイコムグループ。「既存の事業の充実拡大」に加え、積極的な多角化戦略で「売上高200億円」へ向けた躍進を続ける。
 ソフトバンクショップやauショップなど九州で33店舗を展開する通信事業では「5G」の普及を好機ととらえ、店舗大型化とサービス強化に注力。今年3月には「ソフトバンク麻生田」を移転オープンし、店舗面積を約3倍の90坪に拡張する。4月完成の熊本駅前の商業施設に新規出店する「ソフトバンクアミュプラ
ザくまもと」はショッピングモール内の店舗としては西日本最大規模の大型店とする計画だ。
 巣ごもり需要を追い風に、売り上げが前年比20%も伸びた宅配水事業は、ウォーターサーバー用12ℓボトルの月間出荷本数が39万本に到達し、数年内には月間50万本を超える勢い。今後の安定供給のため、在庫保管能力の増強を計画しており、今年8月大津町に12ℓボトル10万本を保管可能な自動倉庫を備えた「大津町物流センター」を開設、年間480万本の出荷を見込む。一方、昨年3月から取り組んでいる自社配送のエリアを拡大、配送世帯数も現在の月間4000件から1万件に増やす。またハイコムポスティングの新たな営業所を同センター内に併設する。
 甲斐社長はM&Aや業務提携による新規事業への参入など時代のトレンドを睨みながら、「コロナ禍の今こそリーダーの手腕が問われる。新たなビジネス開拓に挑戦しながら、生き残りをかけて次への成長要因を作り出す」と意気込む。
※この記事内容はくまもと経済3月号(2021年2月28日発行分)の掲載内容です。