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松木グループ  
 松木喜一  (まつききいち)

  社長
プロフィール
旧阿蘇郡蘇陽町(現上益城郡山都町)出身、1950年4月30日生まれ、
70歳。青山学院大学卒。80年松木産業入社、87年松木グループ社長
に就任。2020年3月まで八代商工会議所会頭3期務めた。八代港湾振
興協会会長
次の百年へ向け、新たな総合物流業を構想
 2024年に創業100周年を迎える松木
グループ。傘下5社の持ち株会社ARLSホ
ールディングスを設立して事業の将来を担
う経営者の育成や資産の管理、グループ事
業の開発などを進める。ARLSホールディ
ングスは、次の百年へ向けた事業承継への布
石であるとともに、常に時代のニーズに対応
した総合物流事業を提案し続ける同グルー
プの基本理念を新たなステージで肉付けす
るための司令塔でもある。
 様々なアプローチで人材確保を進める同
グループは、省人化のモデル施設「自動倉庫」
をフル稼働させる一方、ロボット技術なども
駆使して、人的負担を軽減。女性や外国人も
働きやすい労働環境を着々と整備する。昨
年末に設立した女性だけの運送会社「Car
ry MAMA」もそうした取り組みの一環。
トップにも女性を起用し、「女性が本当に働
きやすい柔軟な勤務形態の会社」を目指す。
また松木運輸が運営を受託している八代港
コンテナターミナルの所長には2016年か
ら女性を抜擢。「女性の戦力化」へ向けた積
極姿勢のアピールにも一役買っている。
 南九州初の施設として八代港構内で稼働
している「危険物倉庫」の3棟目が今秋完
成。拡大するニーズにこたえるとともに、八
代の港湾機能強化にも寄与することになる。
また今年1月、台湾コンテナ航路の定期便が
就航し、国際コンテナ物流の拠点性がさらに
高まった八代港では、大型投資計画も進行
中で、同グループとって新たなビジネスチャ
ンスの可能性も膨らむ。クルーズ船の寄港再
開も視野に、松木社長は地域活性化の青写
真を思い描いている。
※この記事内容はくまもと経済3月号(2021年2月28日発行分)の掲載内容です。