Leaders 2007熊本のトップ群像

肥後銀行  
 小栗 宏夫  (おぐり ひろお)

  頭取 (熊本経済同友会代表幹事)
プロフィール
1941年(昭和16年)8月24日生まれ、65歳。65年東京大学法学部卒、同年富士銀行入行。鎌倉、恵比寿、銀座支店長を経て91年審査第一部長、92年審査第二部長、同年5月取締役。95年常務取締役。98年4月肥後銀行に相談役として入行、同年6月専務(代表取締役)、2000年6月副頭取(同)、01年6月頭取就任。熊本経済同友会代表幹事ほか公職多数。
お客様との接点強化で品質(クオリティ)のトップバンク目指す
 地銀を取り巻く経営環境は大きく変化した。不良債権処理にメドをつけた大手行が地方のリテール分野でも攻勢に転じ、郵政民営化の影響も今後顕在化する。昨年相次いだ県域を越えた金融機関の業務提携が競争にさらに拍車を掛ける。
 同行では、昨年4月スタートさせた『新世紀 第三次中期経営計画』(期間2年)に全行一丸となって取り組み、着々と金融の新局面への適応力を強化・高度化させている。三次中計の基本コンセプトは、「当行の風土改革と構造改革を実行し、お客様との接点強化による、より一層の地域密着を実現すること」と小栗頭取。業務粗利益率の増加による収益力強化と、地銀界でトップクラスにある経営健全性の維持、強化を課題に掲げ、法人戦略の強化と販売チャネルの拡充が進行中だ。
 法人戦略の強化では、本店営業部に法人営業室を新設して事業資金の貸し出しを強化。リテール分野に特化した専門部署として県内金融機関では初となる「ビジネスローンセンター」を熊本市安政町に新設、小口事業資金の貸出強化にも着手した。
 販売チャネル戦略では、住宅資金や自動車ローンなど個人向けローンを取り扱う「ローンプラザ」の県内6店舗体制(砂取・子飼橋・八代田中町・流通団地・荒尾緑ヶ丘・光の森)を構築。新型複合店舗としてリニューアルした上通支店内には、金融情報の発信拠点「フィナンシャルプラザ上通」を新設、資産運用や個人ローンの相談受付、最新の金融情報を提供し多様化する個人ニーズに応えている。
 また、浜町支店(山都町)の新築移転、最近では武蔵ヶ丘団地支店を移転し「光の森支店」としてスタートさせるなど店舗の移転・リニューアルも活発だ。
 「肥後銀行は、お客様、地域との関係をより一層強固なものとし、三次中計を通して品質(クオリティ)のトップバンクを目指します」。熊本を支えるリーディングバンクとして、同行は着実な進化を日々刻んでいる。
〒860-8615 熊本市練兵町1 TEL 096(325)2111 http://higobank.co.jp
設立/大正14年7月 資本金/181億円 事業内容/普通銀行業務 役員/頭取・小栗宏夫、副頭取・森正臣、専務取締役・甲斐 博、永田浩夫、常務取締役・飛田憲一、上村哲夫 従業員数/2.048人 支店他/125店舗 
関連会社/株銀用度センター、肥銀ビジネス開発梶A肥銀事務サ‐ビス梶A株銀コンピュータサービス、肥銀ワールドカード梶A肥銀ジェーシービーカード梶A肥銀ベンチャーキャピタル梶A肥銀リース
※この記事内容はくまもと経済3月号(2007年2月28日発行分)の掲載内容です。