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くま経プレス 2008年10月 vol.225
「全身全霊」と「我慢強さ」を礎に、
創部3年目でインターハイ初優勝
九州学院高等学校空手道部部長兼監督
日吉 伸孝さん
 今年8月8日、埼玉県で行われた全国高校総合体育大会(彩夏到来08埼玉総体、通称・インターハイ)において、創部3年目で団体戦初優勝という快挙を飾った九州学院高校女子空手道部。「練習では基本の徹底、全身全霊での集中。授業や日常生活では我慢することの大切さを教えています」と話す日吉伸孝空手道部部長兼監督に、学院内(熊本市大江5丁目)の道場でインタビューした。


ひよし のぶたか/九州学院高校数学教諭、空手道部部長兼監督、熊本市健軍町出身、1969(昭和44)年1月20日生まれの39歳。熊本高校ー熊本大学教育学部卒。中学校から大学までのクラブ活動で空手部に在籍。
【女子空手道部のメンバー】
前列左から猪原 真樹子選手(キャプテン、3年、九州学院中学卒)、吉安香寿惠選手(3年、泗水中学卒)、寺本 幸選手(3年、九州学院中学卒)、廣瀬 暢選手(3年、松橋中学卒)、野添 楓選手(3年、鹿南中学卒)、後列左から松村 奈々選手(2年、泗水中学卒)、大石 亜依選手(2年、三和中学卒)、赤木 希選手(1年、九州学院中学卒)、吉安 珠貴選手(1年、泗水中学卒)、日吉部長兼監督(8月31日、熊本ホテルキャッスルで行われた優勝祝賀会で)
ー創部3年目でインターハイ初優勝ですが、振り返られて。
日吉 本校の空手道部は55年の伝統と歴史があり、女子が創部3年目で団体優勝できたのも長い歴史の上に成り立ったものだと感じています。今年の3月に全国選抜大会で激戦区を勝ち抜き決勝に進出、5月の火の国旗全国高等学校空手道優勝大会で2連覇しましたので、優勝が手の届く所まで来たという手応えはありました。
ー団体優勝、個人戦でも猪原選手が準優勝と大活躍でしたね。
日吉 ついに念願がかなったなという気持ちで今はホッとしています。男子は準々決勝で惜しくも敗れはしましたが、激闘を続けたすばらしい試合を女子も観戦していましたので、集中力が高まったと思います。また、個人戦でも猪原はよく頑張りました。
ー技術面・精神面での指導方法を教えて下さい。
日吉 男子も女子も一緒ですが、指導のモットーは「全身全霊」です。技術的な面でベースになるのはやはり基本です。空手の場合はフォーム(型)ですので、蹴り、突きでも1本1本魂を込めて打ち込むことを徹底させています。それ以上は個々で筋力、運動能力、感性など違いますから、生徒の個性が出るように指導しています。
ー生徒さんは礼儀正しく、気持ちがいいですね。
日吉 ありがとうございます。現在の部員数は男子19人、女子9人です。空手の試合は集中力の差が結果によく出ます。私は学校で数学を教えていますが、以前は朝練後の授業では眠る子もいたんです。実は試合でも相手のプレッシャーに我慢できないとカウンターをもらう場合があります。授業中に眠たいのを我慢する、あるいは普段の生活でも誘惑に負けない我慢強さが身に付けば、試合での好成績や勉強にも集中できますので、目標達成にもつながります。
ー新しい取り組みも始められていると聞いていますが。
日吉 精神的な部分にもなりますが、約3年ほど前からやり始めたのが、「先読みの行動」です。相手の行動を先に読むことで試合ではカウンターを打つことに、普段の生活では人に対する気配りにもつながります。時間がかかりますが、小さいことでもいいから徹底的に見つけなさいと指導しています。
ー最後に今後に向けての抱負などをお願いします。
日吉 インターハイで優勝できましたのも生徒の頑張りが一番ですが、これもご父兄や先輩方、関係者の皆さんのご協力のお陰だと深く感謝しております。今後も「全身全霊」を掲げ、生徒とともに頑張っていきます。応援よろしくお願いします。
―ありがとうございました。
九州学院高校空手道部の選手。学院内の道場での練習の合間に日吉監督(前列右から3人目)を囲み記念写真(9月12日撮影)
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