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くま経プレス 2009年6月 vol.233
質の高い誠実な医療で、
だれからも愛される病院づくりを

国家公務員共済組合連合会 熊本中央病院 院長
濱田 泰之さん
 全国24カ所にある国家公務員共済病院の一つが熊本中央病院(熊本市田井島1丁目)。同病院は地域医療機関から毎月800件を超える患者の紹介を受
け、「入院を中心とした急性期医療」を展開。今年4月には院長が交代。「だれからも愛される病院づくり」が目標と語る濱田泰之新院長にインタビューした。


はまだ やすゆき/熊本市川尻町出身、1953(昭和28)年1月23日生まれの56歳。熊本高校ー熊本大学医学部卒。熊本大学医学部付属病院泌尿器科 
医員から80年7月に熊本中央病院泌尿器科医師、同病院泌尿器科主任医長、泌尿器科部長を経て昨年7月から副院長を務め、今年4月に新院長に就任。日本 
泌尿器科学会指導医・専門医、日本泌尿器科学会西日本支部評議員、趣味はゴルフ、バドミントン、読書、散歩など。

ー今年4月、新院長に就任されましたが、まず抱負をお願いします。
濱田 院長就任後まだ日が浅いものですから具体策はこれからになりますが、まずは病院の発展に多大な功績を残された岩永勝義前院長の路線継承を基本に考えています。病院理念である「質の高い誠実な医療による地域への貢献」を掲げて、志を高くして品格のある効率的で効果的な医療を、患者さんに提供することが使命だと思っています。また、患者さんや紹介していただいた医療機関、職員など「だれからも愛される病院づくり」を大きなテーマとして挙げています。
ー病院の概要を教えて下さい。
濱田 正式には国家公務員共済病院として同様の病院が全国に24カ所あります。地域の診療所や病院と相互に協力・連携した「入院を中心とした急性期医療」の病院になります。一次救急はほとんど行っていません。診療科目は産婦人科と耳鼻咽喉科を除く15科あり、ベッド数は361床、医師89人を含めた総職員数は577人です。看護体制は7対1をとっています。また、MRI、CT、冠動脈造影装置、リニアックなどの最新の高度医療機器を揃えるととも 
に、集中治療部門としてICU、CCU、HCU、RCUを24床有しています。
ー患者さんの推移はどうですか。
濱田 専門的な検査、高度な手術・治療を提供する急性期病院として、現在、地域医療機関から毎月800件を超える患者さんを紹介していただいています。外来患者さんは1日に約450人ですが、その7割以上が紹介された患者さんです。熊本県のみならず九州各県や山口県など中国地方からも紹介を受けます。
ー院長のご専門は。
濱田 泌尿器科が専門です。今でも手術や診察も行っています。特に天皇陛下が治療されたことで広く知れわたるようになった前立腺がんの当院での手術数は、県内の約6割を占めています。実は昨年の症例数は全国で3番目に多かったという結果でした。その内、ご紹介で来られた患者さんは90%以上に上ります。がんでいえば肺がんの手術数も県内トップを誇っているのも特徴の一つですね。
ーところで、院長はなぜ医者になろうと思われたのですか。
濱田 父は教員で、医者の家庭ではなかったんです。私は3人兄弟の末弟なんですが、兄2人が県外に行ったものですから私が家庭の事情で熊本に残らざるをえなかったんです。当時、母も腎不全の病気を抱えていましたので、そのため自分が医者になろうと思って熊大の医学部に進学しました。
ー高校時代からバドミントンで活躍されたと聞いていますが。
濱田 実は高校時代からバドミントン部に所属し、国体に出たり、九州大会の少年の部(シングル)で優勝しました。当時、早稲田大学や慶応大学から「来てくれないか」との誘いがありました。それが私の唯一の誇りです(笑い)。また、大学の医学部の全国大会でも三冠王(団体、単、複)を達成したこともあります。
ーすごいですね。ときにご家族は。
濱田 調剤薬局に勤務している薬剤師の家内と子どもが2人です。長男は防衛医科大学を卒業し、今、当院で研修しています。長女は熊大を出てボランティア関係の仕事をしています。
ー最後に今後は医師兼経営者となられますが。
濱田 職員に対してはアメリカの故ケネディ大統領の言葉の引用になりますが、「病院が君たちのために何をしてくれるかを問うのではなく、君たちが病院のために何ができるかを問うて欲しい」といっています。私は病院はある面、サービス業だと思っています。私を含め全職員が信頼される医療サービスを提供することが大事になりますので、一丸となって愛される病院づくりに励んでいきます。
―ありがとうございました。

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