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 Human輝き人
くま経プレス 2010年12月 vol.251
女性ならではの視点で食育や環境教育を
農業生産法人 阿蘇デザインファーム
代表
無農薬作物の栽培を通して、食の安全や環境保全などを訴える農業生産法人阿蘇デザインファーム(阿蘇市狩尾)の佐伯明香社長。同社の観光農園では田んぼのオーナー制度を利用し、無農薬の米作りが体験できる。今年9月、熊本商工会議所女性会が選定する「輝女(テルージョ)」を受賞した佐伯社長に、安全な食への想いを聞いた。

プロフィール/1971年12月13日生まれ、38歳。熊本市出身。小学生の頃、アレルギーを発症。母親が無添加の食品や日用品などを購入するようになったことから化学物質が人体や環境に与える影響に興味をもち、愛媛大学農学部生物環境保全学科に進学。94年化血研入社、98年建設会社の有機肥料部門に所属。2001年新規就農支援講座を受講し、04年無農薬・無化学肥料の赤米生産を開始。05年に農業生産法人阿蘇デザインファームを設立。今年、第9回女性企業家大賞特別賞、第5回輝女(テルージョ)を受賞した。
創業からの5年を振り返ってどうですか。
農業とは無縁の環境で育った私が、まさか農業をするとは思ってもいませんでした。建設会社に転職し、有機肥料製造に携わったことをきっかけに、農業のさまざまな問題や課題に直面しました。その会社で製造した肥料を使い赤米の栽培を経験し、この経験をもっと多くの人に伝えたいと創業しました。それから、消費者自ら田植えや収穫を体験し、自分で育てた米を食することができる「Aruji」(あるじ)を開始しました。最初は「ままごと」と見られていたと後日談で聞きましたが、今では農業の先輩方からアドバイスを頂いたり、近くの農家さんと共同で収穫体験などのイベントを開催するなどネットワークも広がってきました。この田んぼのオーナー制度の会員数は個人28人・法人3社でスタート、今年はその5倍に増えました。県内だけではなく、東京や京都の方にも体験して頂いています。
農業体験を通して伝えたいことは。
熊本は地下水の製造基地と言っても過言ではありません。土壌で農薬を使うと地下に染み込み、熊本の宝を汚染してしまうことにつながります。農業が環境に与える影響はとても大きいことを、生産者である私たちが意識しなければいけません。また、一消費者から農業に携わるようになった一人の人間として、食の大切さ、環境の大切さ、自然との共生の大切さを伝えていきたいですね。
9月に第5回・輝女(テルージョ)を受賞されましたね。
ありがとうございます。授賞式ではみなさんキレイに正装していらしてたのに、普通の格好で行ってしまって(笑)。でも、活動を見て頂いている方がいるんだなととてもうれしく思いました。そして、熊本の女性の先輩方のパワーはすごいなと圧倒されました。良い刺激になりましたね。
佐伯社長の夢を教えてください。
阿蘇一帯で連携を取り、農業体験で体を動かして、阿蘇でとれたおいしい農作物を食べて、温泉に入って癒されるような滞在型の観光をできる場所を作っていきたいですね。
佐伯明香さんを知るための10の質問
@モットーは? 緑・環(わ)を大切に
A尊敬する人は? 農業に携わる人はみんな尊敬します!
B最近読んだ本は? 般若心経、心の大そうじ
Cストレス発散法は? 友人とおいしいビールを飲むこと
D休日は何をして過ごす? 旅行または家で“寝だめ”
E熊本で行きつけの店は? Modern Japanese Style とら、ウォッカBarファーストドラゴン
Fこの仕事をしていなかったら何を? 専業主婦?ですかね・・・
G日常生活で心がけていることは? ストレスを溜めない。しっかり寝る
Hマイブームは? 自家製大豆で豆乳づくり
I「輝いている人」の条件とは? 信念を持って、目標に向かって、つまずくことを恐れず前に進んでいる人
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