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 第12回 食育講座
 →第12回食育講座   年代別食事のポイントとアドバイス 食習慣の自立期としての食事………青年期
くま経プレス 2007年2月 vol.205


 この時期はまさに育ち盛り、従って栄養も最大に必要です。この時期に栄養の不足や偏りなどで発育が抑制されると、後でその遅れを取り返すことは難しくなり、将来の健康に悪影響を与えます。発育・発達の上でも自分の考えに従った行動をとるようになります。母親からの管理からも段々遠ざかっていき、学校給食も高校生になると受けなくなり、さらには受験を控え、生活が不規則になりがちです。その結果、自分で食事を選択するようになります。そのためには適切な食品の選択ができるように、栄養知識を身につけておく必要があります。


夜食は甘い物・多脂肪のものは避ける

 中学生から高校生にかけての思春期は、自分たちの生活リズムに合わせて、
自分たちで食事をする機会が多くなります。特に受験期になると塾通いのため夕食時刻が遅くなったり、外で済ませる機会も多くなり、一層食事リズムが不規則になりがちです。できるだけ家族や友人などとみんなで楽しい食事をし、人間関係を深めるよう心掛けましょう。
 三度の食事、特に夜遅くまで起きていて、朝食が摂れない傾向があるのできちんと食べられるよう、夜食に甘い物や脂肪の多い物を避けるなど、夜食のとり方に気をつけましょう。


牛乳・乳製品、野菜・果物は毎日摂取

 生涯の中で急速に成長する時期なので、カルシウムを多く含む牛乳・乳製品を、特に学校給食がなくなってしまう高校生は毎日飲むように心掛けましょう。ファーストフードや外食をする機会が多くなり、家庭で食事をする機会が少なくなり、緑黄色野菜や果物などを摂る機会も少なくなりがちです。この時期にはビタミンやミネラル豊富な野菜や果物を十分にとるように心掛けましょう。

食べ過ぎ・偏食の食習慣を直す

 もし、食べ過ぎや偏食などの食習慣があるようなら、ぜひ直すように努力して下さい。また、女子はダイエット志向が強くなり、やせたいと思うようになることがあります。しかし、体が子供から大人に変わるこの大切な時期は、十分な栄養をとって大人になる準備が必要です。特に女性に多い貧血は造血に必要な鉄分が不足するところから起こります。太ることを気にして朝食を抜いたり、ダイエットのためサラダ中心の食事では低栄養素となってしまいます。自分勝手な考えでダイエットするのはぜひやめましょう。

正しい食生活と運動で肥満を解消

 また、勉強が忙しくなるこの時期ですが、息抜きを兼ねる意味でも夕食の手伝いや買い物に出掛けることによって、自分が何を食べればよいかが、自然と理解してくれるのではないかと思います。
 最近、肥満傾向にある中学生が増えています。肥満から生活習慣病につながっていくことがあるので、食事のとり方や運動に気をつけることが大切です。肥満傾向にあっても、その後の食生活に注意を払うことによって改善されていきます。定期的に体重を量ってほどよい体重を保つことが大切です。


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