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 ヒューマン 輝き人
くま経プレス 2012年3月 vol.266
熊本初の「ドクターロイヤー」
由井法律事務所弁護士
藤木 美才さん
 熊本県弁護士会には現在221人の弁護士が登録。その中で熊本では初めて医師の免許を持つ弁護士「ドクターロイヤー」として、今年1月から由井法律事務所で実務を開始した藤木美才弁護士。「先々は医療訴訟や介護保険、リビングウィルなどの問題に取り組んでいきたい」という同弁護士を熊本市黒髪3丁目の由井法律事務所を訪ね、弁護士を目指した経緯や今後の目標などを聞いた。

ふじき みさえ(旧姓松木) 1967年7月22日生まれの44歳。熊本市出身。熊本高校―熊本大学医学部卒。92年医師国家試験に合格(専門は内科)。熊本大学医学部付属病院、熊本地域医療センター、熊本市民病院などに勤務(2000年熊本大学大学院医学部研究科修了)。05年熊本大学大学院法曹養成研究科に入学して法律を学び、10年に新司法試験合格を果たす。昨年12月に熊本県弁護士会に登録し、今年1月から由井法律事務所(熊本市黒髪3丁目)で実務に当たっている。趣味はテニス、絵画観賞
―医者からなぜ弁護士になろうと思われたのですか。
藤木 時代と共に患者さんの意識が変化し、クレームや訴訟に至るケースも増えてきていましたので、医学に精通していて尚且つ法律の知識を持つ人がいればいいなとの理由が最初です。当時、働いていた病院の勤務体制が変わり、私にも少し時間的余裕ができたのに加え、ロースクール制度が始まっていましたので、一念発起して弁護士を目指そうと考えました。
―医者になるのも大変だし、まして弁護士になるのも大変では。
藤木 そうですね。両方とも苦労しました。特に司法試験は論文が難しく、合格するまで毎日10時間から12時間ほど勉強しました。元来、勉強が嫌いではなかったのがよかったかもしれません。今は司法試験も3回しか受験できません。落ちたらまたロースクールからのスタートとなりますからギリギリで合格してホッとしました。主人も喜んでくれましたが、後になって、私が根を詰めて勉強している姿を見るのが辛かったといっていました。本当に家族に感謝しています。
―今後の目標は。
藤木 私が勤務している事務所は法的リスク管理とセーフティーネットの構築を通じて、社会に寄与することを理念としています。私自身も弁護士としての使命を自覚しつつ、医師としての経験を生かし、専門的な事象にも寄与できるよう日々努力と研鑽を積むことが大事ですね。そして、医療訴訟や介護保険、あるいは疾病等によって自分自身で明確な判断ができない状況になったときのために、事前に治療等に関する判断を書面等で残しておくという「リビングウィル」などの問題にも取り組んでいきたいと考えています。
@座右の銘は? 
  特になし  
A 尊敬する人は?
  これまでお世話になった恩師の方々
B最近読んだ本は?
  運命の人(山崎豊子)
C身だしなみで気をつけている点は?
  きちんと見えるようにすること
D休日は何をして過ごす?
  ぼーっとして過ごす
E熊本で行きつけの店は?
  特に行きつけの店はありませんが、お酒が充実しているお店が好きです
Fこの仕事をしていなかったら何を?
  医者の仕事
G日常生活でこころがけていることは?
  家族への感謝を忘れないようにする
Hマイブームは?
  熊本ラーメン(最近、あらためておいしさを実感しています)
I「輝いている人」の条件とは?
  自分の道を極めるべく努力している人

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