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くま経プレス 2012年11月 vol.274
夢をエネルギーに金メダル
「くまもと夢づくり賞」受賞  ロンドン・パラリンピック ゴールボール金メダル
浦田理恵さん(南関町出身)
 県民に大きな夢と希望を与えたとして、「くまもと夢づくり賞」を受賞した浦田理恵さん。目の障害を乗り越え、仕事と選手活動を両立させながら、パラリンピック団体競技では日本初となる金メダルを獲得した。10月18日、県庁で行われた表彰式に出席した浦田さんに、受賞の喜びとゴールボールへの思いを聞いた。

うらた りえ/南関町豊永出身。1977年7月1日生まれ、35歳。南関中、鹿本高校卒。20歳を過ぎて急激に視力が低下し、『網膜色素変性症』と判明。左目の視力はなく、右目も視野の95%が欠損している。パラリンピックは2008年の北京に続く2回目の出場で、団体競技では日本初となる金メダルを獲得。現在、福岡市の障がい者スポーツ選手雇用センター「シーズアスリート」所属
−「くまもと夢づくり賞」おめでとうございます。
浦田 ありがとうございます。ロンドン・パラリンピックでは、地元熊本の皆様から熱いエールをいただき、コートでは自信をもって戦うことができました。本当に夢は人生のエネルギーになるんだということを確信した大会でした。


−浦田さんがゴールボールを通して伝えたいことは。
浦田 高校を卒業後、小学校の教師になる夢を胸に福岡の学校に進学しました。しかし、20歳を過ぎた頃からだんだんと視力を失い、教師になる夢を諦めざるをえませんでした。 夢や希望を失い、引きこもりの生活も経験しましたが、家族や周りの方々の温かな励ましと支えで前向きな気持ちになれました。
そんな時、ゴールボールと出会い、夢を持ち、挑戦できることの素晴らしさを教えられました。自分の可能性は自分次第でどれだけでも広がります。勇気をだし、一歩を踏み出すことによって始まる新しい出会いと、金メダルを獲得したことで私自身が一番実感している「夢を持ち続けることの大切さ」を伝えていきたいと思っています。
 

−南関町からも町民栄誉賞が贈られましたね。
浦田 大変名誉な賞をいただくことができて光栄です。これから南関町の皆様に恩返しをしていくために何が出来るかということを考える、いいきっかけをいただきました。


−今後の活動は。
浦田 現役の選手として今後も競技活動を続けます。その一方で、まだまだゴールボールという競技が普及していない現状がありますので、まずは熊本をはじめ、九州各地でゴールボールを広めていく活動をしていきます。ゴールボールは目隠しをしたら誰でも出来るスポーツですので、小・中学校などを訪問し交流させていただきながら、障害者スポーツの普及と健常者と障害者という垣根を越えたバリヤフリーのスポーツという側面からも、ゴールボールの魅力や楽しさを伝えたいですね。


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