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 輝きびと.vol278
くま経プレス 2013年3月 vol.278
きめ細かい「手作り教育」を実践へ
今年2月15日、坪井本校の正門と新2号館をバックに撮影
(学)熊本壺溪塾学園塾長
木庭 順子さん
 現存する日本の大学予備校で最も古いといわれる(学)熊本壺溪塾学園(熊本市中央区内坪井町、木庭順子塾長)。毎年、東大・京大、国公立大医学部など超難関大や地元熊本大学へ多数の合格者を輩出。この2月には3階建ての新校舎も完成。「高い知性と美しい人間像の完成を目指す」を教育理念に掲げ、きめ細かい「手作り教育」を実践している同塾の木庭順子塾長に、坪井本校でインタビューした。

(プロフィール)
こば・じゅんこ/本名興梠(こうろぎ)順子。熊本市出身、1952(昭和27)年5月8日生まれの60歳。九州女学院高等学校(現九州ルーテル学院高等学校)−成城大学卒。76年熊本放送(RKK)入社、報道局で9年間勤務。退社後、91年壺溪塾に入り、2004年同塾塾長に就任。2009年に小論文のAO・推薦入試対策本の『小論文は恋人!』を旺文社から全国出版。趣味は読書、水泳、料理。ご主人は産業医科大学放射線科教授の興梠征典(こうろぎゆくのり)氏。子どもは2女(長女は結婚し東京で三井住友物流会社勤務、次女は中央大学3回生)。
―この2月に新校舎が完成されましたね。
木庭 壺溪塾には1号館から6号館までの校舎と、塾開設当時の建物で現在は茶室として使用している記念館があります。その中で老朽化が目立ってきた2号館の建て替え工事に昨年4月から入り、2月21日に完成致しました。2号館には1階に大学受験科の事務室や講師室、2階は45人と72人収容できる2教室、3階は180人収容の大教室が入ります。
―現存する大学予備校では日本で一番古いのですか。
木庭 そうです。1930(昭和5)年に創立し、今年83年を迎えます。現在は大学受験科高卒生コースと教員採用コースがある坪井本校が生徒数687人、大学受験科高校生コースと公務員(初級・上級)受験コースがある水前寺校が、生徒数755人となっています。次年度は要望が多い教員採用コースを2クラスにし、定員を約50人増やす予定にしています。また、遠隔地から来られる学生や希望者には男子直営寮を設け、水前寺校近くの女子専用フロアがあるマンションを契約寮として指定しています。
―今が受験シーズンですが、昨年の実績は。
木庭 昨年は大学受験科部門において延べ1093人(国公立大合格者312人)の合格者を出し、特にいわゆる東大・京大などの旧帝大や国公立大医学部、早・慶・上智大、地元熊本大学など人気の高い大学へ多数の合格者を送り出しています。今年も2次試験の直前まで塾で懸命に勉強してきた塾生にはこの1年の成果を発揮してもらいたいと、職員一同期待して朗報を待っているところです。
―この塾では「人間教育」に力を入れていると。
木庭 はい。目標校への合格が最大の命題ですが、単に合格するだけでなく「高い知性と美しい人間像の完成を目指す」を教育理念に掲げています。一言で言えば、人間としての姿勢の原点、どこでも通用する人間力をこの塾での勉学を通して養成しようというのが、職員や塾生の目標になります。そのため、静坐などの精神修養の時間や体育・茶道も設けています。また、塾生に対してはきめ細かいケアができるような「手作り教育」を行っています。今後も一人ひとりの夢の実現ができる空間創りを目指していきます。
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