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 輝きびと Interview:37
くま経プレス 2013年7月 vol.282
「くまもと家庭教育支援条例」を運用開始
熊本県教育庁 教育理事
柳田幸子さん
 昨年12月、家庭での教育をサポートする「くまもと家庭教育支援条例」が制定され、4月から運用を始めた県教育委員会。12年度は教育長に次ぐポストとして教育理事を新設し、教育行政のさらなる発展を図っている。今年4月、女性初の教育理事に就いた柳田幸子さんを県庁に訪ね、現在の取り組みや今後の教育のあり方などを聞いた。

やなぎだ・さちこ/1953年6月23日生まれ、60歳。荒尾市出身。熊本大学法文学部卒。76年に入庁し、2001年商工観光労働部技能五輪・アビリンピック推進室長、03年健康福祉部福祉のまちづくり課長、05年地域振興部国際課長、07年監査委員事務局第二課長、10年監査委員事務局首席監査審議員兼監査監、11年労働委員会事務局長、13年4月から現職。趣味はドライブ、温泉。
―4月から「くまもと家庭教育支援条例」の運用を開始されましたね。
柳田 子供の教育の場は家庭が一番ですが、今は少子化や核家族化の進行などで家庭での教育力の低下が危惧されています。そこで家庭だけでなく社会全体で家庭教育を応援していく仕組みが必要とされています。条例では「親の学びプログラム」などを実施するほか、保護者、学校、地域、事業者それぞれに対して子供の教育に必要な役割を果たすことを期待しています。
 今年度はスタートの年なので、条例の主旨を知っていただくためのフォーラムなども計画しています。
―学校のあり方として当面の目標は。
柳田 優れた人材の育成と、開かれた学校の実現です。人材育成の面では「授業マイスター制度」などを実施し、授業力向上を図ってきました。これに加え、教師が子供と向き合う時間を確保するため、組織的な取り組みとして学校改革を今年の重点目標としています。人材育成に効果的な、組織的な仕組みを目指していきます。
 また、教育については学校だけでは解決できない課題もあり、ボランティアの方に手伝っていただくなど地域の力をお借りすることが重要です。色んな方に積極的に学校に関与していただける、まさに開かれた学校が必要とされています。
 さらに、学校が子供の教育の場としてだけでなく、地域の方が色んなことに取り組んでいく場にもなればとも考えています。学校は地域のシンボル。地域の核となり、どんどん人が集まる場所になってほしいです。
―県民の方に一言。
柳田 子供たちは地域の、そして熊本の宝。皆で育てていくことがとても大事です。通学中の子供たちを見て、気付いたことがあれば声を掛けていただくことでも良いでしょう。子供は、話し掛けてみると非常に素直で、よく応えてくれます。ぜひ子供たちに関心を持って暖かい目で見守り、応援してあげてください。
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