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 →子どものお金教育スッキリ講座第7回 椿家のおこづかいのルール(前編) 
くま経プレス 2008年3月 vol.218


 読者の皆さんからのメッセージの中に「椿家のお金教育の体験談が知りたい」というご要望をいただきました。そこで今回と次回は我が家のおこづかいのルールやエピソードを公開しましょう。

おこづかいの金額とまかなわせる範囲

 我が家では4つ違いの姉妹それぞれに、小学校入学を機に定額制のおこづかいをあげています。金額は小学1・2年生の2年間は1週間に200円、3年生は同じく300円、4年生以上は期間を1カ月間に広げて4年生は1200円、5年生は1300円、6年生は1500円、中学生の3年間は3000円としています。おこづかいで賄わせる範囲は基本的に子どもが欲しくて買うものと任意の募金です。おやつや書籍、勉強に必要な鉛筆・ノートなどの文具類は家計から捻出しますが、勉強に必要のない文具類はおこづかいで賄わせます。

補填・前借り一切ご免

 お金教育の目的は子どもがお金の面で自立できるようになるためで、おこづかいは限られた期間、限られた金額でやりくりできるようになるための練習教材です。ですから補填や前借りは行いません。それをやってしまうことは、大人に置き換えると、借金の癖をつけてしまうことに他ならないからです。

何かを買うと
何かを諦めなければならない体験

 上の娘が小学6年生の時のエピソードです。それまでのおこづかいでは友達の誕生日プレゼント、漫画本、雑誌、お菓子などを買っていました。ところが部活などで知り合った校区外の友達との文通に切手代が新たにかさむようになり、おこづかいだけではお金が足りなくなってしまいました。すると娘は、それまで毎月買っていた雑誌を「買わない」という決断をしたのでした。何かを買えば何かを我慢しなくてはいけないという、まさに「やりくり」を自らの工夫でやってのけたのです。

そのつど型と比べて

 もし私が子どもの要求のそのつど、お金を渡していたら、1カ月のおこづかいの金額は数千円に及び、上手くなったのは「やりくりのコツ」ではなく、「おねだりのツボ」だったかもしれません。

旅行でのやりくり失敗談

 一方、下の娘が4年生のときの話です。夏休みの旅行で、自分の買い物は自分でやりくりするように私はおこづかいを3000円あげました。ところが娘は友達のお土産代にお金を使い果たし、いざ自分の思い出の品を買おうとした水族館では財布はスッカラカン。この失敗経験から下の娘もやりくりが上達したように思います。今でも水族館を背景にブスくれた顔でおさまっている友達思いの優しい娘の写真を見ると、私自身、我慢をさせて辛かった思い出と、今となってはいい経験・薬になったのかなぁと、胸がキュンとなります。

金融広報アドバイザー
椿 久美子
(筆者プロフィール) 金融広報アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、金融知力インストラクターなどの肩書きを持つ。小学校のクラス行事で子ども向けの金銭教育ワークショップを行ったり、PTA主催の講演会などで子どものお金教育や生活設計の講師をつとめる。主婦・母親としての視線を通した講話がわかりやすいと好評。家族は夫と娘2人。
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